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【J2:第28節 福岡 vs 岐阜】レポート:魂のぶつかり合い。真夏の夜の激戦はホーム福岡が制す。(14.08.25)

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激しい戦いだった。オールコートでマンマークを敷く岐阜に対し、福岡も真っ向から1対1を挑んだ。局面で繰り広げられる激しいバトル。奪ったボールをシンプルにゴールに向かって運ぶ意識。そして、絶対に勝利を掴むという強い想い。それらが90分間にわたってぶつかり合った試合は、この日、スタンドに足を運んだ4,095人の観客の視線を釘づけにした。「どっちが勝ってもおかしくないし、引き分けでも良かったかなと思った」(ラモス瑠偉監督)。その言葉通り、どちらにもチャンスがあり、勝機もあった。そして試合を制したのは福岡。マリヤンプシュニク監督は「我々にとって非常に大きな勝利。これから上に上がっていくチャンスを広げてくれるものだと私は信じている」と胸を張った。

この日、唯一のゴールは開始早々に生まれた。時間は3分。右CKのチャンスから金森健志の左足がゴールを捉えた。それは岐阜戦のために準備していたサインプレー。金森が放った最初のシュートは相手に当たって跳ね返ったが、そのこぼれ球を冷静に決めた。「岐阜のCKの守備を分析した結果、あのようなプレーが使えると判断していた」(プシュニク監督)。その狙い通りの形から奪った先制ゴール。これで一気に流れが福岡のものになるかと思われた。しかし、岐阜も一歩も譲らない。そして、ここから気迫と気迫がぶつかり合う激しい戦いが始まった。

この日の福岡の狙いは、守備に課題を抱える岐阜の最終ラインの裏のスペースを徹底的に突くというもの。奪ったボールをシンプルに前線に送り、城後寿が何度も、何度も飛び出していく。対する岐阜の狙いはナザリトにボールを預けてゴールを目指すというもの。共にゴールへの意識が高い両チームの戦いは、互いのゴール前を激しく行き来する展開で進んでいく。そして、クローズアップされたのが1対1の攻防だった。「サッカーの原点は1対1」という考えは、両監督が選手たちに徹底していること。岐阜はマンマークで相手に挑み、福岡も、それを真正面から受け止めてぶつかっていく。随所で繰り返される1対1の攻防。その激しさにスタンドの観客が引き込まれていく。

そして、この戦いで優位に立ったのが福岡だった。前線に送られてくるロングボールに対しては、古賀正紘がナザリトと堂々と渡り合って制空権を渡さず。そして、こぼれたボールを堤とパク ゴンがカバーしていく。両サイドで何度も繰り返された1対1の攻防でも、三島勇太、阿部巧が優位に立った。もちろん岐阜も戦っていた。岐阜が局面の争いを制することも少なくはなかった。決定機を見れば、19分、29分、55分に岐阜が放ったシュート、40分、51分に放った福岡のシュートは、いずれも決まってもおかしくないものだった。しかし、ここぞと言うところで勝ち続けたのは福岡。それが勝敗を分けた。また、立ち上がりからフルパワーでぶつかり合った戦いは選手たちから容赦なく体力を奪っていったが、最後まで走り続けたのも福岡。最後の15分間は完全に運動量に差が出た。

岐阜で特筆すべきはヘニキのプレー。ボランチの位置でプレーした前半は、セカンドボールの拾い合いを制して岐阜の攻撃を支え、後半は最終ラインの真ん中に入って、身体能力の高さと守備力の強さを発揮して福岡のチャンスの芽をつぶし続けた。この日の福岡にとっては、ナザリトよりも厄介な存在であったことは間違いない。そして、結果として敗れた岐阜だが、これまでとは違う粘り強い守備を見せたことは、これからの戦いにプラスになることは間違いないだろう。

さて、これで福岡は5戦負けなし。第24節湘南戦で引き分けてからは僅かに1失点しか喫しておらず、結果はもとより、チームとしての戦い方が整理され、自分たちのモデルをコンスタントに発揮できるようになった印象がある。「4連勝した後に沈んでしまった時期があったが、リーグ戦を戦うには波があってはいけない。同じことを繰り返さないように勝っていきたい」(金森)。激しい戦いは続くが、福岡はプレーオフ圏内を視野に捉えて戦い続ける。

以上

2014.08.25 Reported by 中倉一志
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