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【J1:第21節 F東京 vs 浦和】レポート:F東京と浦和は予想に反するスコアに。体力差が生んだ激しい打ち合い。(14.08.24)

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巡り合わせを感じずにはいられない試合となった。F東京は23日、ホームで浦和と対戦し、4−4の引き分けに終わった。試合前まで14失点で今季リーグ最少失点の浦和と、それに続く15失点のF東京との一戦は、試合序盤から激しい打ち合いとなった。

まず浦和がリーグ5試合連続完封中のF東京を崩した。6分、鈴木啓太のパスを受けた梅崎司がカットインしてシュートを放つと、F東京GK権田修一の手をすり抜けてネットを揺らした。

先行されたF東京だったが、3分後に同点に追いつく。右CKから太田宏介がニアに蹴り込んだボールを高橋秀人が頭で合わせ、左サイドネットへと流し込んだ。太田はこの得点を「前日に、日が暮れるまでCKの練習をやっていた。ここまでCKからの得点が少なかったし、失点直後にとれてよかった。ヒデ(高橋)が狙っているところに良い入り方をしてくれた」と胸を張った。試合を振り出しに戻した青赤がここから一気にたたみ掛ける。

15分、左サイドを起点に、平山相太が相手最終ラインの裏にスルーパスを通す。すると、これに武藤嘉紀が呼応。「得意の形」という左サイドから相手の背後を突くと、グングンとスピードを上げて浦和DFを置き去りにした。右足でしっかりとゴールを決め、逆転に成功する。

さらに、前半23分にはエリア内で倒された河野広貴が自らPKを決めて浦和を引き離した。26分には、武藤のスルーパスに河野が抜け出したが、これは浦和GK西川周作に阻まれてしまった。

試合の主導権を掌握していたF東京だったが、徐々に流れが浦和に傾き始める。43分に興梠慎三がPKを得ると、これを決めて1点差で試合を折り返した。

後半が始まると、完全に浦和ペースで試合が進んだ。それまで鳴りを潜めていたサイド攻撃が機能し、次々とF東京ゴールへと迫った。60分、ゴール前へとボールがこぼれると、それを平川忠亮が押し込んで試合が振り出しに戻ってしまう。

押し寄せる波を何とか防いでいたF東京は、再びリードを取り戻す。64分、左サイドで起点をつくり、河野がつないだボールを武藤が中央に切り込んで右足を振った。武藤は「練習の成果。低いシュートを意識した」という。相手DFが伸ばした足を抜け出たボールはそのままネットまで到達。期待のルーキーがクラブ新人記録を更新する得点で味スタを熱狂へと導いた。

だが、ここで試合は終わらない。78分からピッチに送り出された李忠成がエリア内で倒されてPKを獲得した。これが決まり、4−4に追いつく。こうなると、浦和は勢いに任せてF東京ゴールへと襲いかかった。左サイドから途中出場の関根貴大が折り返すと、マルシオリシャルデスがシュートを放つ。枠内を捉えていたが、ゴール直前で森重真人がブロックして勝ち越しを許さず。F東京は、辛うじて勝点1を獲得した。

互いに悔いが残る試合だったはずだ。浦和はあと一歩まで追い詰めながらも逆転することができなかったからだ。そして、F東京は序盤のリードを守りきることができなかった。
この試合展開を招いたのは、さまざまな要素が絡みあってはいるものの、積載燃料の差が一番の原因となったのかもしれない。F東京の好調を支えていた前線からのプレスは試合経過とともに、機能不全を起こしてしまった。それも仕方がなかった。

20日に行われた天皇杯3回戦松本戦から中2日で、そこから先発メンバーは3選手を入れ替えただけだったからだ。対する浦和は、同日に草津戦と対戦した試合から2試合連続で先発出場したのは、けが明けの那須大亮のみ。浦和のペトロヴィッチ監督に「時間経過とともに、相手に疲労が出てくるという計算もありました。相手は水曜日に戦っている疲れもあってなのか、今日はそれほど守備が良かったとは思っていません。前半を終えた感想としては、十分に追いつき、逆転できるという感触があった」と言われるまでもなく、体力的な差に歴然の差があった。

F東京は終盤、守り方を変更し、5−4−1と後ろに重心を置く戦いをせざるを得ないほど、ハードな守備を支える走る燃料が枯渇した。ただし、浦和には、人数を掛けて守る青赤の壁をこじ開けるだけの力があったのも事実だ。

4−4という数字はスペクタクルな夜を表すのかもしれないが、どうにも口惜しい夜に思えて仕方がない。ピッチから伝わる両者の熱は、十分過ぎるほどだった。可能な限りに足を動かし、体を張っていた。それだけに、互いが万全の状態で組み合う試合が見てみたかった。それがあの場に居合わせた率直な思いだった。

以上

2014.08.24 Reported by 馬場康平
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