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【第94回天皇杯 3回戦 C大阪 vs 富山】レポート:C大阪、決め手に欠くも、藤本のゴールで富山に辛勝。(14.08.21)

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ともに各リーグ戦では苦戦が続くチーム同士の対戦となった、J1のC大阪と、J2の富山の一戦は、C大阪が藤本康太の決勝点により、1−0と勝利し、4回戦へ駒を進めた。

今夏の新戦力であるC大阪の平野甲斐、キム ソンジュン、カカウの3選手、富山の井澤惇、宮吉拓実、廣永遼太郎、前貴之の4選手が、登録上の理由により、それぞれ今回の天皇杯3回戦には出場できず。低迷脱却のために、チームを再構築中の両チームは、タイトな日程のなか、限られた戦力での戦いを強いられた。そのなかで、C大阪は、4日前のJ1第20節川崎F戦をベースに、3選手を入れ替えたのみ。両サイドバックの酒本憲幸と新井場徹、ボランチの扇原貴宏が新たに先発した。一方の富山は、J2第27節磐田戦から、中2日、アウェイでの連戦という過酷なスケジュールのなか、今季初先発となったヤン ヘジュンをはじめ、5人の選手が新たにスターティングメンバーに名を連ねた。

前半は、ともに今季を象徴するような、チグハグな展開が目に付いた。特にC大阪は、「前半は自分たちで戦いを苦しくしていた」と扇原も述べるように、ミスが散見されたことで、攻撃のリズムを作れず。富山が5バック気味に守備を固めてきたこともあって、前線が停滞する場面も多かった。むしろ序盤は、富山がFW中島翔哉やMF國吉貴博のミドルシュートでゴールに迫っていた。

それでも、フォルランの動きだしやパス出し、セットプレーなどで、徐々にC大阪も流れをつかみだす。そのなかで、フォルランのくさびのパス、永井龍のポストプレーから、南野拓実が決定機を作り出すという、流れのなかから形を作るシーンも何度かあったが、富山守備陣に阻まれたり、枠をとらえきれず。C大阪としてはもどかしい時間が続いていたものの、それを断ち切ったのは、前半終了間際だった。南野のFKから、藤本がバックヘッド気味にあわせると、ボールはGK飯田健巳の逆を突き、ゴールネットへ吸い込まれた。前半を1−0でリードして終わることができたC大阪には安定感が生まれ、逆に、「0−0で、PKまで行く覚悟でいた」富山としては、「前半最後のFKの1点が、本当に重くのしかかった」(安間貴義監督)。

後半になると、立ち上がりこそ、富山の前線からのプレスに手こずったC大阪だったが、63分に吉野峻光を投入すると、1年10カ月ぶりにホーム、キンチョウスタジアムのピッチに立ち、何度も吉野コールを受けた15番を中心に、桜色の戦士たちの攻撃が活性化。また、永井と南野の前線でのコンビプレーも見え始め、完全に主導権を得る。ただし、永井、南野、藤本らにあった追加点の決定機は、ことごとく決めきれず。「2点目、3点目を決めるチャンスはあったので、そこをもうちょっと、決めるところをしっかり決めないといけなかった」(扇原)のは、チームの現状を象徴していた。しかしながら、川崎F戦での課題だったセットプレーでの守備では、最後まで集中を保ち、無失点で抑えたC大阪。最少得点差でのリードを保ち、悲願のタイトル獲得に向けて、1歩、前へ進んだ。

「カップ戦でまず大切なのは、もう1つ前に(4回戦に)進むということ。今日はそれができたことが、すごくポジティブだった」というのは、これが指揮官に就任後、2度目の勝利となった、C大阪のマルコ ペッツァイオリ監督。「ドイツでもイタリアでも、どこの国でも、やはり、下のリーグのチームと戦うというのは、簡単なことではない。いくつかの時間帯で、それほど試合を支配することはなかったが、それでも勝って、次に進むことができたのが、大切だった」と、安堵の表情を浮かべていた。チームとして課題が残ったのも確かだが、「勝ったことは、自分のなかでは自信にもなるし、次のリーグ戦に向けて、いいきっかけになったらいい」と永井も言うように、C大阪としてはこの勝利を契機に、今後のリーグ戦を含む公式戦に、勝ちの流れをつなげていきたいものだ。なお、C大阪は4回戦で、磐田と対戦する。

富山としては、耐える時間が長くなるなかでも、C大阪対策として守備の布陣を修正した効果もあってか、粘り強く戦っていたものの、最後までゴールが遠かった。59分には、かつてC大阪でプレーしていた苔口卓也も投入。前線に厚みを増したのだが、「時間のつくり方など相手がうまかった」と苔口も振り返るように、思い通りのプレーをさせてもらえず。同じく後半途中から出場した大山俊輔のミドルシュートも、C大阪GKキム ジンヒョンに抑えられた。「最低限のところはできていた」と、イレブンをねぎらったのは、安間監督。「これで天皇杯は終わりなので、あとは自分たちの、J2に残るということ、残留1つに絞ってやっていきたい」と、リーグ戦での逆中を改めて誓っていた。

以上

2014.08.21 Reported by 前田敏勝
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