一発勝負のカップ戦らしい緊張感もあったが、磐田が早い時間帯に先制したことで一方的な展開となった。
磐田の先制点は19分。自陣からカウンターを仕掛け、最後は相手ゴール前の小林祐希がドリブルでペナルティエリア内に切れ込み、左足でポスト直撃のシュート。このこぼれ球をポポが右足で確実に流し込んだ。さらに29分には敵陣左サイドからのFKから追加点。ゴール前で混戦となり、最後は森下俊のヘディングのパスを、ゴール前でフリーとなった山崎亮平がヘディングで押し込んだ。
さらに38分には木下高彰の攻撃参加からPKを獲得。キッカーは「個人的に結果が欲しかったけど、さすがにキッカーは…(苦笑)」と言う木下ではなく、山崎。一度は右足でゴール左に決めたが、やり直しの判定。PKを2度キックすることになったが、2度目はゴール右に決め3-0。
また、前半終了間際には右サイドをドリブルで突破したペク ソンドンのクロスをポポが頭で豪快に押し込んだ。終盤の73分には途中出場・松井大輔のクロスを宮崎智彦が左足で押し込み、5点目。
守備面ではピンチもあったが、最後まで奈良にゴールを許さず、完封勝利を飾った。シャムスカ監督はこの試合、今季初めて3バックを採用。「攻撃ではしっかりと両ウイングを使えたし、そこからできる三角形をたくさん使うことができた」と評価した。
大敗を喫した奈良クラブ・中村敦監督は試合後、「基本的に想定外はなかったが、カウンターのスピードがやはり地域リーグやその周辺のリーグと比べて段違いに速いことでやられてしまった」とゲームを振り返った。57分に野本泰崇のクロスを途中出場・堤隆裕が合わせるなど決定的な場面もあったが、結果的にノーゴール。試合間際に相手ゴール前でFKを得た場面ではシュナイダー潤之介も攻撃参加するなど“執念”を見せたが、最後までゴールネットを揺らすことはできなかった。
1回戦でJ3の福島、2回戦でJ1・仙台を下し、旋風を巻き起こしてきた奈良。しかし、3回戦で姿を消すことになった。それでもシュナイダー潤之介は前を向く。「奈良クラブの歴史において、仙台を倒したということはいいことだと思う。ただ、磐田にこてんぱにやられたし、僕たちはまだ地域リーグのレベルなんだと改めて思わせてくれた。その意味ではジュビロに感謝している。天皇杯のおかげで一回りも二回りも成長できた」。
試合後、最後の最後までファイト溢れるプレーを見せた奈良の選手たちに、磐田サポーターも温かい拍手を送った。中村監督も大敗を悔やみつつ、「奈良県の“サッカー偏差値”をさらに上げたいし、県民の方にさらにサッカーに関心を持っていただきたい。その起爆剤になれるようこれからも頑張ります」と語り、清々しい表情でスタジアムを後にした。
結果的に大差とはなったが、最後まで締まりのあるナイスゲームだった。
以上
2014.08.21 Reported by 南間健治
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