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【第94回天皇杯 3回戦 G大阪 vs 徳島】プレビュー:ともに後半戦のキーマンが欠場する中で、新しい『色』を示せるのはどちらだ(14.08.19)

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Jリーグの合間をぬって開催される天皇杯3回戦。初戦のツエーゲン金沢を下して3回戦に駒を進めたガンバ大阪はJ1クラブの徳島ヴォルティスと万博記念競技場で対戦する。
この3回戦まで夏の登録ウインドーで獲得した選手――G大阪はFWパトリックが、徳島はDF村松大輔、MFエステバン、FWアドリアーノ――が出場できない。そうした状況の中で、彼らの加入によって出番が減っていた選手たちがチャンスをいかにものにするのか。奮起を期待したい。

G大阪はワールドカップの中断明け以降5連勝と好調をアピールしてきたが、16日の名古屋戦を0−1と敗戦。それまでの5試合では「15得点1失点」という圧倒的な得点力を示してきた攻撃陣が沈黙し、5月17日のF東京戦以来、3カ月ぶりに「無得点」で試合を終えた。

とはいえ、個々のコンディションやパフォーマンスを見てもチームに陰りはみられない。キャプテンのMF遠藤保仁は「名古屋戦はうちのチャンスも少なかったけど、相手もさほどチャンスがなかったと考えれば、ああいう展開の試合になる。早めに1点が取れればまた違った展開になったかも、というのはありますけどね。大事なのは今までやってきたことをブレずに続けること。徳島戦は多少メンバーも入れ替わるけど、誰が出ても自分たちのサッカーをしながら、相手の良さを消すこと。先に失点をしてしまったらパワーを使うだけに、いい入りをして先手を取った戦いをしたい」と言う。その言葉通り、名古屋戦の悔しさを払拭し、かつ週末の23日に行われる甲府戦(@中銀スタ)で再び『攻撃力』を取り戻すためにも、天皇杯3回戦の戦いをきっかけにしたいところだろう。直近の名古屋戦でDF西野貴治やDFオ・ジェソクが負傷しており、徳島戦への出場は微妙な状況だが、代わって出場が予想されるDF丹羽大輝やDF米倉恒貴らもコンディションはいい。彼らの出場によって、どんな新たな『色』が加わるのか楽しみにしたい。
「名古屋戦もチャンスは作れていたし、シュートも打てていた。ゲーム内容としてはそんなによくもないけど、悪くもない試合だった。それを踏まえても徳島戦も自分たちのサッカーをしっかりやること。今節、パトリックは出場できませんが、FW佐藤(晃大)らも調子がいい。代わって出場する選手の奮起を期待したい(長谷川健太監督)」

対する徳島は、中断明けのJ1リーグ6試合を1勝2分3敗。うち、17節・大宮戦(勝利)18節・甲府戦(引き分け)では今季初めて「2戦負けなし」とやや上向きなチーム状況がうかがえたが、ここにきて再び2連敗。しかも、いずれも完封負けと得点力不足に苦しむ状況だ。
ただ、6月末に清水より期限付き移籍をしたDF村松に加え、MFエステバンや、FWアドリアーノといったJリーグでのプレー経験もある即戦力の選手たちもフィットしつつあり、チーム力の向上は見られる。特に、新外国籍選手2人が元所属チームで示して来た存在感を思えば、フィットさえすれば十分活躍を期待できるだろう。もっとも、この対戦に限っては彼らは出場できないため、その穴をいかに埋めるか。対G大阪戦は昨年2度、今季1度対戦しているが、3連敗と1度も勝てていない。加えて、3試合とも無得点で敗戦と、完敗の印象だ。その屈辱的な歴史を塗り替えるために攻撃陣がどんな躍動を示すのか――。後半戦に入って、6試合で4ゴールとチーム最多ゴール数を挙げながら、ここ2試合は無得点と沈黙しているFW高崎寛之のゴールに期待したい。

以上

2014.08.19 Reported by 高村美砂
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