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【第94回天皇杯 3回戦 鳥栖 vs 大分】プレビュー:どんな試合でも勝利が欲しい鳥栖。吉田新監督3戦目への挑戦。J1復帰も視野に入れる大分。2008年以来の天皇杯九州ダービー再燃。(14.08.19)

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J1とJ2、カテゴリーの違う相手との真剣勝負を観る楽しさを天皇杯全日本サッカー選手権大会では見ることができる。
全国で行われた予選を勝ち抜いて、その地域の代表という誇りと自信をもって試合に臨む。そして、2回戦からはJリーグチームも加わって熾烈さが増す。ここが、観ている人にはたまらない魅力の一つでもある。

天皇杯3回戦、鳥栖対大分(8月20日ベストアメニティスタジアム)の対戦を懐かしむファン・サポーターも多いだろう。
実は、両チームの対戦は2008年4回戦(大銀ドーム)で実現していた。この時の大分はJ1で飛ぶ鳥も落とす勢いを見せていた。リーグ随一の堅守を誇り、リーグ終盤まで優勝争いの中にいた。ヤマザキナビスコカップでは、優勝候補を次々と破り見事に優勝、クラブ史上初そして九州のチームとしても初のタイトルをつかんだ年だった。そんな大分と当時はJ2の鳥栖が戦った。
当時の鳥栖は、2007年オフに大幅な若返りを図り、尹晶煥(鳥栖前監督)、吉田恵(鳥栖現監督)、村主博正、山口貴之ら鳥栖の歴史を語るには外せない選手たちが去り、若手主体でチーム作りを始めた年でもあった。
リーグ戦中盤以降取りこぼしが増えて最終的には6位という順位で終わったが、この年の天皇杯はベスト8までコマを進めた。
その第88回天皇杯4回戦大分対鳥栖(現大銀ドーム、当時は九石ドームと呼ばれていた)は、廣瀬浩二(現栃木FC)が2得点をあげる活躍で鳥栖が勝利した。

この試合では、今だから話せる懐かしい話しがある。この時の大分は、リーグ戦の優勝争いをしている真っ最中。リーグ戦の間に行われた天皇杯4回戦なので、シャムスカ監督(現磐田監督)は、リーグ戦を戦っているメンバーを起用せずコンディションのいい選手を先発に並べた。対する鳥栖は、格上の大分と戦えるチャンスとばかりに伸び盛りの若手主体で臨んだ。先発メンバーが発表されて大分の先発メンバーを見た鳥栖のチーム関係者は、『誰が出ても大分は大分。J2のチームがJ1のチームを破ったことになる』と自らを奮い立たせていた。現にそうなったから天皇杯は面白い。
また、この試合の結果を受けて当時の日本サッカー協会会長が、「天皇杯という日本で一番権威ある大会に対してクラブのトップがどういう判断をしたのか、聞くことになるだろう」とクラブの姿勢に疑問を呈したと翌日の新聞が伝えた。それだけ、天皇杯には権威があり、戦う監督以下選手たちには燃える何かがある大会でもある。

そして、時は流れ現在は鳥栖がJ1で、大分はJ2で戦っている。鳥栖はリーグ戦の首位争い、大分はJ1昇格を決めるプレーオフ進出を賭けた争いの中にいる。
現在は、選手起用に関しては各チームの判断に任せられているので、いわゆるベストメンバー問題は起きることはないが、お互いにリーグ戦の中日に行われるため選手起用についてはなかなか読みづらいものがある。
当時のメンバー表を見返すと、高橋義希(鳥栖)、室拓哉(大分・前鳥栖)の名前がある。6年前の若かりし頃(失礼!)の2人を思い出すのもいいかもしれない。

多くの選手が入れ替わり、戦い方も背負っている状況も変わってしまった。今の鳥栖と大分が、どのような戦い方を見せてくれるのか楽しみである。
鳥栖は、監督交代から公式戦3戦目となる。吉田恵新監督のサッカーも徐々に見え始めた。何よりも欲しい勝利をこの試合でつかむことができるのか。大分も、J1復帰のためにリーグ戦の合間とはいえ、勢いを落とすわけにはいかない。それぞれに勝たないといけない理由があり、それぞれが負けるわけにはいかないのである。“カップウィナーズ”の称号を得るためにも、明日のベストアメニティスタジアムは熱くなること必至である。

ゴールを奪うために一番必要なものは『決めてやる!』という気持ちであると言われる。逆に、ゴールを奪われないためには『止めてやる!』という気持ちだそうだ。この相対する強い気持ちが勝らないと、決まるものも決まらず、止められるものも止まらない。『相手を抜いてやる!』、『ボールを奪ってやる!』に通じるものがあり、この繰り返しがサッカーという競技を成立させる。負ければ終わりのトーナメント戦では、特にこの気持ちが必要だろう。“カップウィナーズ”の称号を語れるのはひとチームしかない。サッカーの厳しさそして面白さは、常にボールとともにある。

以上

2014.08.19 Reported by サカクラゲン
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