一時は磐田が3点をリードしたが、終盤に富山も粘りを見せ、最後までわからないゲームとなった。
膠着した展開となった前半は0-0。シャムスカ監督は「しっかりパスをつないでいたが、裏へ飛び出す動き、動き直しは少なかったと思う」と振り返る。エース・前田遼一がけがから復帰し、出場停止明けの松井大輔とともに攻撃を仕掛けたが、富山のブロックを崩しきれない場面もあった。それでも35分にはペク ソンドン、さらに43分には前田が惜しいシュートを打ったが、いずれも富山・柴田大地に防がれた。
シャムスカ監督は後半開始から本来のコンディションではなかった松井を下げ、チンガを2列目へ投入。前田と山崎亮平の2トップとし、[4-4-2]のような布陣で局面の打開を図った。これが吉と出たのは48分。小林祐希のクロスにファーサイドで反応したのは前田。右足でシュートを打ち、そのこぼれ球を山崎が頭で粘り強く押し込んだ。「前田さんといい関係が築けた」と語るのは山崎。65分にはその山崎のパスを受けたチンガが単独でドリブルを仕掛け、右足で豪快にゴール。今夏加入したブラジル人MFの得点でリードを2点に拡げた。さらに81分にはドリブル突破したペクのクロスを前田が右足で押し込み、3-0。決めるべき選手がしっかりと結果を残し、スタンドは大いに盛り上がった。しかし、数分後、歓声は悲鳴に変わることに・・・。
3点を追いかける富山は終盤、木本敬介と苔口卓也を投入。安間貴義監督のこの采配がずばり的中することになる。反撃の口火を切ったのは木本。84分、内田健太のクロスを苔口が落とし、最後は木本が右足でシュート。一度は磐田・坪内秀介にブロックされたが、こぼれ球を右足で豪快に叩き込んだ。さらに88分には苔口が持ち前のスピードを披露。秋本倫孝のロングキックに反応し、磐田DFラインの背後へ走り込み、八田直樹と1対1に。際どいタイミングだったが、「足を伸ばして、(ボールに)当たれば入ると思った」(苔口)。右足のシュートが八田の股間を抜け、ゴールイン。富山が土壇場で1点差とした。さらにその直後にはドリブル突破から中島翔哉が惜しいミドルシュート。最後まで磐田を慌てさせたが、同点はならず。あと一歩のところで勝点を逃し、リーグ7戦未勝利となった。試合後、安間貴義監督は「立ち上がりの失点はうちの課題」と悔やみつつも、「ジュビロさんに2点を返せたことは少なからず、もがきながらも前進していると思う」とゲームを振り返った。
対する磐田は苦しみながらもリーグ戦で3試合ぶりに勝利。しかし、後味の悪いゲームとなってしまった。けがから復帰した前田は「勝てたことはよかったが、自分自身としてもチームとしても課題があると感じた」と試合を総括。加入後初スタメンとなった坪内秀介も「3-0のまま試合を終わらせないといけない」と反省を口にした。週中の天皇杯を挟み、次節はアウェイ・湘南戦に臨むが、不安を残す内容となった。
両チームにとって課題を残す結果となった。ただし、後半だけで5つのゴールが生まれており、観客を最後まで飽きさせないド派手なゲームだったとも言えるだろう。
以上
2014.08.18 Reported by 南間健治
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