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【J2:第27節 栃木 vs 湘南】レポート:スタイルを貫いた湘南が4試合ぶりの歓喜に浸った。栃木はクラブワーストの6連敗。(14.08.18)

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連敗が一度きりだったリーグ前半戦を思えば、現状は信じ難く、また受け入れ難い。だが、J2参入6年目に不名誉な記録を作ってしまったことは事実。クラブワーストとなる6連敗に、試合後ゴール裏からはブーイングの嵐が巻き起こった。0−3。このスコアが現状の栃木と、首位・湘南の力の差を顕著に表していた。

「(阪倉裕二)監督のイメージとしては取ったボールを攻撃につなげるためにサポートし、ゴールに迫ることだった。でも、つなぐシーンがなかった」
そう当初のゲームプランを明かしたのは、新潟から期限付き移籍で加入した本間勲。突風のごとき激しさと強さでゴールに襲い掛かってくる湘南に、ある程度押し込まれることは織り込み済みだった。それゆえ、開始早々からシュートを浴び続けてもチャレンジ&カバーの意識は薄れず、最後の最後は体を張って守れていた。だが、守ってから攻める時に計算外の事態に見舞われた。栃木が守から攻に切り替えるスピードを、攻から守に切り替わる湘南のスピードが遥かに上回ったのだ。そのため、思惑通りにつなぐことができず。前線の大久保哲哉と廣瀬浩二は孤立してしまった。

起点を丁寧に潰した湘南は選手同士がサポートしやすい距離感を保ち、だから湧き出るような攻撃ができた。次々と連動した攻撃を繰り出し、栃木に息をつく暇すら与えなかった。そして迎えた33分、CKの流れからセカンドボールを拾い、三竿雄斗が右から上げたクロスのこぼれを岡田翔平が反転シュート。技ありの一撃は、シュートブロックに来た菅和範の股下を抜けて先制点をもたらした。

先手を奪われた後も足を止めなかった湘南に四苦八苦の栃木だったが、なんとか失点を最小限に食い止めて後半に挑むと、開始2分に絶好機を作る。菅の右クロスに廣瀬が反応し、抜け目のない動きからヘディングシュート。しかし、ここはGK秋元陽太の反射神経が勝る。このチャンスを逸した栃木とは対照的に、湘南は56分に左から崩して最後はウェリントンが2点目を、77分には3バックの一角に入った遠藤航が自慢の攻撃力を発揮してミドルシュートをズバッと決めた。勝ち切れなかったここ3試合の鬱憤を晴らす3ゴールを奪い、4試合ぶりに歓喜を呼び込んだ。

「ここ3試合の内容に関しては、下を向くものは何もないと思っていた」(曹貴裁監督)
まさに指揮官の言う通りで、前節の岡山戦(0−0)も湘南スタイルは貫けていた。勝利が遠ざかると自分たちのスタイルに疑心暗鬼になるものだが、今の湘南にはそんなモノが入り込む余地がないのだろう。だから、旬があるわけではなく、いつも強いのだ。この日も自慢の走力で圧倒。特にボランチの菊地俊介のペナルティエリア内へのスプリントは素晴らしく、シュートも両チーム最多の4本をマーク。3点目を決めた遠藤に目が行きがちだが、菊地の攻撃参加とその意識こそが、最も湘南イズムを体現していた。足踏みした期間を無敗で乗り切ったことで、益々“湘南の暴れん坊”は加速しそうだ。

前回の対戦では善戦した栃木だが、3カ月後の再戦では惨敗を喫した。追い越せないにしても、少しでも怪物・湘南に近付くことを阪倉監督は念頭に置き、この日までを過ごしてきた。それだけに、不甲斐ない結果と内容に落胆の色は濃かった。

打ちのめされた傷はズキズキ痛む。だが、果てしなく続きそうな雰囲気もあった連敗街道に、本間という一筋の光明が射したのは小さくない収穫だ。一人、別次元のプレーを披露し、彼を中心にチームが回ればどん底から脱することができるのではないか、と大いに期待を抱かせた。ただ、本間本人が「それほどスーパーなプレーができるわけではない」と言う通り、本間におんぶに抱っこではいけない。「自分も含めて、もっと周りがサポートしないといけない」とは中美慶哉。いかに攻守に連動できるか。それが再浮上のキーワードになってくるはずだ。

以上

2014.08.18 Reported by 大塚秀毅
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