最下位の富山は21位・讃岐との勝点差が6に広がった。早期に後半戦の初勝利をつかんで追撃態勢に入らなければならない。ホームに迎える9位・山形は過去に勝利を挙げたことのない難敵だ。前回対戦した第11節は終了直前に決勝点を許して0−1で敗れた。今季1勝目を挙げた直後だっただけに惜しまれる試合として記憶されている。今回は白星をつかんで状況を好転させるきっかけにしたい。
富山は前節の横浜FC戦で今季の負けパターンを繰り返してしまった。序盤の好機を逃し、後半も決定機があったが無得点。守りでも前半の頑張りむなしく、後半の立ち上がりにあっさりと連続失点してしまった。この悪い流れをどこかで断ち切らなければJ2残留は望めない。
今回は甲府から加入したMF井澤惇、京都から6日に合流したFW宮吉拓実の起用が濃厚。ともに25歳、22歳になったばかりの新戦力が組織を活性化してくれるはずだ。2人が戦術を習得するために今週は紅白戦や映像ミーティングを繰り返した。これが「ほかの選手にとっても頭の整理につながるはず」と安間貴義監督。連係面で不安は抱えても、それを補う以上の集中力や助け合いの意識の高まりを期待している。2人の能力は折り紙付き。ラストパスやシュートで決め手を発揮してスタジアムを沸かせてほしい。
山形は前節、2−0で大分を下して後半戦初勝利を挙げ、連敗を3で止めた。6位との勝点差は4でプレーオフ進出を射程圏に入れながら進めている。昨季は得点が多い反面で失点も多いイメージだったが、石崎信弘監督のもとで守りの安定感が増した。総失点23はリーグ3位の少なさだ。
前節は前半だけで11本のシュートを放つなど意欲的な姿勢が目立った好内容のゲームだった。存在感を示したのがMFロメロ・フランク。トップ下でテクニックと体の強さを発揮して攻撃の起点になった。彼が第8節以来の先発出場だったというのが、山形の選手層の厚さを象徴している。今節は開幕から全試合に先発してきたFWディエゴが出場停止だが、代わって登場する選手が発奮するのは間違いない。
富山第一高OBのFW中島裕希、富山で成長したDF舩津徹也の凱旋が今回のカードをさらに盛り上げる。舩津は今季、開幕スタメンを勝ちとりながらも4月初めに練習試合で左鎖骨を骨折して2度の手術を経験。富山戦に合わせたかのように復帰し、前節に第4節以来の出場を果たした。彼のタフネスさは夏場のような過酷な条件下でより際立つ。台風11号が接近する中でのゲームになりそうな今回、雨でぬかるんだ芝もものともせずに富山ゴールに迫る姿が想像できる。勝負のカギを握る一人だ。
以上
2014.08.09 Reported by 赤壁逸朗
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