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【J2日記】北九州:全校児童17人!池元&松本両選手の離島交流記(14.08.07)

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(C)上田真之介

手製の横断幕で歓迎する北九州市立藍島小学校の児童たち。

(C)上田真之介

身振り手振りでサッカー選手になったきっかけや夢を持つ大切さを伝える池元友樹選手。

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体育館を使っての「夢」を語りあう特別授業。

(C)上田真之介

松本拓也選手は「練習でイケの『これは入っただろう』っていうシュートを止めると気持ちがいい」と話して笑いを誘った。

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「壁側全部ゴールでいいよ」と言ってしまったがため、松本選手、PKを止めきれず……。

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子どもたちは船着き場でダイブ!スタッフたちも思わずカメラを構えてぱしゃり。

(C)上田真之介

「ドラマでこういうシーンあるよね」と話していた松本選手だったが、後ろ髪を引かれながら船に乗り込んだ。

(C)上田真之介

帰りの船では楽しかったと口を揃えた松本拓也選手と池元友樹選手。「プライベートでも来てみたい」と藍島の魅力に引き込まれていた。

北九州の選手たちが小学校を訪問して子どもたちとボール遊びをしたり、サッカー選手になったきっかけを話したりする「スクールギラヴァンツ」。オフの日を使って定期的に開いているのだが、その規模がじわり拡大している。7月には新たにフレンドリータウンになった中間市と芦屋町を訪れて北九州市以外にも進出。そして、8月5日には全校児童わずか17人という離島の小学校を訪問した。

訪ねたのは北九州市の日本海側・響灘に浮かぶ藍島(あいのしま)。
島をちょっとだけ紹介すると、全島人口は280人で漁業が盛んな場所。小倉駅に近い渡船場から1日3往復の定期便で約30分と比較的近く、行政区は市の中心地と同じ北九州市小倉北区に属している。訪れる釣り人も多いというが、ほかに、何度も訪れたことがあるというギラヴァンツ北九州のスタッフによれば「人よりも猫のほうがたくさんいる」という特殊性から猫の愛好家からもけっこう好まれているという島だ。

8月5日のこの藍島訪問には池元友樹選手と松本拓也選手が参加した。通常の「スクールギラヴァンツ」であれば、体育館かグラウンドでボール遊びをし、そのあとで教室で選手が子どもたちに語りかける2部構成。しかし夏休み中であり、しかも離島ということで、今回はいつものメニューに加えてバーベキューも計画していた……のだがあいにくの雨模様。バーベキューは中止となり、さらに、島名物?の猫もさすがに屋内に避難。事前に藍島をインターネットで調べていた松本選手は「猫の楽園って書いてあった」と話してちょっとだけ肩を落としていた。

雨を残念そうに見上げていた選手たちだったが、港から歩いて10分ほどの藍島小学校に着くと子どもたちが手製の横断幕を広げてお出迎え。声を揃えて「ようこそ藍島(あいしま※)へ」と息ぴったりのあいさつも受けて笑顔を取り戻した。
※島の名前は藍島『あいのしま』だが、小学校名は『あいしま』と読む。

体育館の真ん中に子どもたちと輪を作って座り、笑顔で語りかける選手たち。松本選手は「立てた目標は逃げない。逃げるのは自分のほうだ。苦しくてもここで歯を食いしばれば、次は簡単にクリアできるかもしれない。強い気持ちを持ってほしい」と話し、池元選手は「夢に向かってやってきたことは必ず財産になる。夢中になれるものを見つけてみて」と夢の大切さを語った。

そのあとは池元選手と松本選手を中心とした2チームに分かれてミニサッカー対決。こちらも通常ならば小学5年生か6年生の1クラスで行っているため『体格差』がほとんどないが、今回は2年生から6年生までが参加するということで、単に技術を見せるというよりも楽しくボールに触れることに重点を置いた。ということで(?)GKの松本選手がいるということもあって、わざとハンドをして、ミニゲームは何度もPKに。松本選手は「後ろ全部ゴールでいいよ」と体育館の壁の全面をゴールに指定。しかし……あっさりとゴールを決められて大の字に倒れ、「木(の床)に飛ぶのに慣れてないからなぁ」と悔しそうに頭をかいていた。

ミニゲームは白熱し、池元選手は華麗にドリブルを披露。松本選手も負けじと体育館じゅうを子どもたちと駆け巡り、予定していた時間はあっという間に過ぎていった。小倉へと戻る最終便は午後3時半。そのぎりぎりまで汗の滴るのも、時間の経つのも忘れて子どもたちとボールを追いかけた。藍島小学校校長の桑鶴裕之先生も「平らな場所が少ないので、学校が終わったあとも集まって運動場でサッカーをしている子どもがいる。今日教えてもらったことを生かしたい」と笑顔を浮かべ、「できればまた来てほしいです」と再訪にも期待を寄せていた。

子どもたちとたっぷりと遊んだあと、最後にも驚きのフィナーレが。なんと港に先回りした子どもたちが、選手が着くやいなや一人ずつ桟橋から海にダイブ。高く上がる水しぶきと元気の良い子どもたちに、選手はもちろん、同行取材した私やテレビクルーもあっけにとられながらカメラを回していた。

この頃には天気も回復。海から顔を出す子どもたちに、両選手とも船から身を乗り出して手を振り再会を誓っていた。
離島ならではの家族のような温かさに触れて、「僕たちのほうが元気をもらった。魚もおいしそうだし、泊まりで来てみたい」と話したのは池元選手。松本選手も「めっちゃ晴れてる日にリベンジしたいね」と後ろ髪を引かれながら島をあとにしたのだった。
クラブは学校訪問した子どもたちを試合に招待しているが、実は定期船の時間の関係からナイトゲームの招待は難しい。両選手は時刻表を見ながら、「どうやって招待するかは考えないといけないね。午後1時のゲームなら大丈夫かな」と話し合っていた。束の間の島時間は、夢を叶えてサッカー選手となった2人にもまた新たな『財産』として胸に刻まれていたようだった。

以上

2014.08.07 Reported by 上田真之介
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