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【J2:第25節 岡山 vs 東京V】レポート:東京Vに先制を許しながら追いつき、ゲームをひっくり返した岡山。岡山が上位に迫る「質」を見せた一戦。(14.08.04)

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それぞれのヤングブラッドの戦いでもあった。42分に東京Vが先制したが63分、65分の2ゴールで岡山がゲームをひっくり返した。つい簡単に口にしてしまう「ハードワーク」の中身について改めて考えさせられる一戦でもあった。試合後、岡山・影山雅永監督は、「ボールを取りに行くためのプレッシング、戻しの速さ、奪った後の展開の速さ、そして走力、走る量がまず増えている東京Vとのゲームは、死闘になるんじゃないかと話し、選手と準備していた」と話したが、気持ちを立て直し続け、ゴールに向かって攻め続ける、丁寧に管理された両チームのハードワークは見応えがあった。

丸2日間降り続いた雨を受けたピッチ上、互いに最終ラインを上げてコンパクトな陣地でボールを奪い合った。ゲームの序盤、岡山はくさびのパスを何本か通し、東京Vはドリブルでも勢いを見せた。パステンポが速い。前線の選手も中盤まで下りてスライディングで奪う。ボールも人もよく動く。しかし奪う意識が高く徹底しているためフィニッシュに持ち込むのは至難の業。そんな、見ている者の集中をぶれさせない展開が続いた。しかしその張りつめた均衡は前半42分、東京Vのゴールで破られてしまう。中盤のニウドから左の南秀仁へ、南が混戦をかわして杉本竜士へ。いったんオフサイドフラッグが上がりながら決まったこのゴールについて影山監督は、「何があってもゲームが切れるまではボールを止めないようにしないといけない。こういう些細なことも今後のゲームでは命取りになりかねない」と話した。

1点を追う岡山は後半最初から怪我で第22節・福岡戦以来の出場となった石原崇兆を投入。「石原が入って前への推進力が出て、それに皆が呼応して前への意識や連動する部分を表現できた」と片山瑛一が話す通り、岡山の攻撃のギアが上がった。反撃のきっかけを作ったのも石原。63分。ニウドがボールを奪って仕掛けるところを止めた岡山は、最終ラインからボールを石原に繋ぐ。石原はドリブルで駆け上がりながら右の押谷祐樹に一旦ボールを預けてかわし、再びボールを受けてそのままシュート。ゴール右隅を突き刺した。右に片山、左に三村真が並走し、サポートが完全だったこの仕掛かけ。石原は「決めたい気持ちが強かったので、迷いなくコースに思い切り打った」と話した。同点弾で沸き上がるスタジアムで、さらに岡山が勢いを見せる。2分後の65分、右サイドで田中奏一が押谷に預け、自らは加速して前へ。押谷から受けた片山はワンタッチで田中に戻し、田中はこれを豪快に振り抜いて、見事な2点目を決めた。

ホームの後押しを受けた岡山の電光石火の逆転劇だった。一方の東京Vは、スピーディなリズムは落ちないものの選手間の距離が間延びするのを止められなかった。・三浦泰年監督は「先制点を取りながら、後半、若さが出たなと。そんなに焦らなくていいところを焦って攻めてみたり」と振り返った。それでも影山監督が「逆転をした後に、迫力のある攻撃を続けられたが、3点目が入りそうで入れられなかった。そういったことでヴェルディに最後の最後までもう1点というパワーを出させてしまった」と話す通り、最後までゲームがどちらに転がるかわからない怖さと面白さがあった。

岡山はこれで4月26日の第9節札幌戦から17戦無敗(9勝8分)。2010年の柏(12勝6分で19試合無敗)、2012年の甲府(16勝8分で24試合無敗)に続く記録だが、問題は記録ではなく、石原崇兆がヒーローインタビューで口にしたように、「本当に、どうしてもJ1に行きたい」という思い。次節(8/10@カンスタ)は、ハードワークの中でも、非常に意図が明確で機能的な湘南との大一番だ。

以上

2014.08.04 Reported by 尾原千明
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