台風12号の影響で朝から降り続く雨。試合前のピッチ内練習でマルキーニョス パラナがPA内への浮き玉を繰り返し練習していたことからも分かるように、ピッチコンディションを意識した戦いが大切な一戦となった。試合後、徳島の高崎寛之も「ピッチコンディションが悪いというのは見ての通りだった。しっかり割り切って縦にボールを入れて、それをどうにかするという風にしかできないと感じました」とコメントしている。
最初にチャンスを掴んだのは甲府。開始17秒、左サイドの深い位置でファールを誘いFKを得る。「前半・後半の入りがちょっと悪いなと思います」(小林伸二監督)と、前節の大宮戦に続き、徳島は立ち上がりにピンチを招く。甲府はFKのチャンスをピンポイントで佐々木翔が合わせ、徳島は早々に失点かと思いきや、2試合連続で立ち上がりのピンチをポストに救われた。運も見方につけた徳島は前半31分、濱田武が甲府のセカンドボールの処理をもたついた場面を見逃さず、ボールを奪う。チャンスに反応した高崎が濱田からの浮き玉を左隅に落ち着いて決め、2試合連続の先制点。
だが、甲府も前半終了間際にCKからチャンスを掴む。青山直晃が見事なポジション取りから押し込み同点弾。このまま前半終了かと思いきや、徳島は佐々木一輝からのクロスのこぼれ玉に衛藤裕が反応し、再びリードを奪う。甲府にとって残念なのは、2失点とも良い攻撃の後に失点を許してしまったことだ。J1最少の被シュート数を誇る甲府は徳島に前半4本しかシュートを打たせていないものの、最後の最後で防ぎきるという堅さに欠けた。
しかし、後半開始から盛田剛平を投入すると「相手の変化に自分たちが後手にまわってしまったというのはあったと思います」(福元洋平)と、試合のペースは完全に甲府に流れる。城福監督のHTコメントの1つにあった「やれ!」という言葉通り、ターゲットが増えた甲府は盛田・クリスティアーノ、右サイドにポジションチェンジしたジウシーニョを効果的に使いながら積極的に攻める。徳島は千代反田充を起用し、守備に厚みを加えるも甲府の勢いを完全にシャットアウトするには至らない。勢いの止まらない甲府は62分、天候も小雨になりピッチでボールが動き出すと左サイドを阿部拓馬が突破し、折り返しをクリスティアーノが確実に決め、同点に追いついた。
その後は一進一退の攻防が続き、終わってみれば2-2の引き分け。前半のリードを守りきれなかった徳島、後半の勢いのまま逆転を逃した甲府。どちらも、下位争いの直接対決で勝点3を得られなかったことは課題の残る結果となっただろう。しかし、後半戦を占う初戦としては、両チームともに後半戦の躍進を期待させる試合となった。
以上
2014.08.03 Reported by 柏原敏
J’s GOALニュース
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