長崎と岐阜は天皇杯を含めると今季３回目の対戦となる。長崎は１勝１分と分は良いが、ホームで迎え撃つ長崎の高木琢也監督は「岐阜はというか、ラモスさんがどう来るか良く分からない。前回とまた違う形、メンバーでの対戦となるだろうし、３バックか４バックかも分からない」と話す。

指揮官が「良く分からない」と言うのは、前回対戦した天皇杯２回戦（３−１）、岐阜は若手中心のメンバーで臨んだが、今回が連戦中であるという事と、岐阜に現在けが人が多い（美尾敦、チアゴなど）という事と、出場停止（ナザリト、関田寛士)がいることが原因だろう。さらには、前節の岡山戦は相手が3-4-2-1の布陣を敷くチームということもあってか、フォーメーション自体も4バックから3バックに変えてきた。長崎も岡山と同じ布陣を敷くために、３バックのまま臨んでくることも大いに考えられる。

一方、長崎は大量のけが人は復帰したものの、前節は水戸のでこぼこピッチでボールが繋がらずに苦しめられた。後半は足が止まり水戸に何度も攻め込まれ、かなり相手のミスに助けられた試合だった。

今節、対戦する岐阜は前節、絶好調の岡山と引き分けた。シュート数や攻撃回数自体は少ないものの、必ず点を取るという意識を持った点取り屋の存在が大きい。また、ベテランの落ち着きもあり、「９０分で勝負が決まれば良いという意識で来ると思う」とDFの高杉亮太は警戒する。長崎が岐阜に勝利するためには前線でプレスをかけて「タメを作れる高地を中盤で自由にさせないことも大事になる」だろう（前田悠佑）。

そしておそらく、最も見所となるのがワイドでの主導権争い。長崎の神崎大輔は「ピッチを広く使って裏を狙ってどんどんいきたい。千葉戦でクロスからアシストできたし、調子は良い」と頼もしい。共にクロスから攻撃が得意なチーム。得点の形もクロスからが多く、ここまで長崎は７点、岐阜は１０点をあげている。ただ、ここ５試合で岐阜が１０得点をあげているのに対して、長崎は数多くのチャンスを作りながらも僅か１点。精度に大きな差が出ている。

上位が徐々に固まりつつある中、プレーオフ圏内入りを目指すのならばどんな形でも結果が欲しい両チーム。連戦の最後を勝利で飾るのはどちらかのチームか！？

以上

2014.08.02 Reported by 植木修平