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【J2:第24節 岐阜 vs 岡山】レポート:決定機の数、岐阜・6、岡山・9。壮絶なアタック合戦はドロー決着(14.07.31)

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26日(第23節)、30日(今節・第24節)、そして次節・第25節は8月3日という、中3日での3連戦の2戦目とあって、ラモス瑠偉監督はスタメンを前節・讃岐戦から代えてきた。ここまでは予想が出来たが、ラモス監督は木谷公亮とヘニキという2人の守備力を持つ選手を出場停止で欠いたことと、岡山が【3-4-2-1】の布陣を敷くチームということもあってか、フォーメーション自体も4バックから3バックに変えてきた。

岐阜は関田寛士、中村英之、阿部正紀の3バック、田中秀人と益山司をウィングバックに起用。ダブルボランチは水野泰輔と清本拓己、高地系治をトップ下に置いて、ナザリトと遠藤純輝の2トップという布陣。
しかし、立ち上がりから中盤のプレスが早い岡山の前に、マークのずれが生じ始める。9分、岡山は右CKを得ると、MF上田康太のボールにDF久木田紳吾が合わせ、これまでの好調ぶりを誇示するようにあっさりと先制点を奪った。
そして追加点は実に岡山らしい崩しだった。24分、右サイドを破ったFW妹尾隆佑の折り返しを、ニアのFW片山瑛一がファーサイドでフリーのMF田中奏一に繋ぐ。これを田中が落ち着いて決めて、2点のリードを奪った。

立ち上がりから前半40分までは完全に岡山ペースだった。こうなった要因は、岡山の見事な組織連動にある。久木田、後藤圭太、田所諒の3バックが積極的なラインコントロールを見せる。それに対し、上田と千明聖典のダブルボランチが抜群のポジショニングを取って、ボールを奪ったりセカンドボールを拾うと、すぐさま左の三村真、右の田中の両ウィングバックがスピードに乗って攻め上がる。これにより押し広げられた岐阜の3バックの歪みに、1トップの久保裕一が入り込むと、それで出来た中盤のスペースへ妹尾と片山の2シャドーが走り込む。各ポジションの選手が自らの役割をしっかりとこなし、各局面で数的優位を作り出したからこそ、岡山はペースを握り続けることが出来た。

だが41分、岐阜はまさにワンチャンスをモノにした。高地が自陣から左サイドの田中秀人にロングボールを送り込む。これを受けた田中秀人が右足でクロスを上げると、中央でナザリトがヘッドで押し込んだ。まさに電光石火のカウンターで、岐阜がいい時間帯に1点を返した。

2−1、岡山リードで迎えた後半。注目ポイントは岡山がどうこの試合をクロージングするか、岐阜がどう岡山の連動を断ち切って、リスクを冒して攻めに転じられるか。
ラモス監督が下した決断は、『続行』だった。後半、岐阜の動きは見違えるように良くなった。特に高地のポジションを落とし気味にプレーさせ、必ずプレスバックをさせるようにしたことで、千明と植田のダブルボランチにプレスがかかるようになったことで、岐阜は岡山のリズムを奪うことが出来た。ただ、岡山の出足も悪くなく、試合は立ち上がりからお互いが決定機の応酬となった。
47分、48分と岡山が決定機を迎えるが、これはGK川口能活のスーパーセーブと、DFの身体を張ったブロックに阻まれた。逆に53分に岐阜は右CKを得ると、中村のドンピシャヘッドが、ゴールバーを叩き、下に落ちて大きくバウンド。ボールがゴールラインを割ったか割らないか微妙なシーンで、岐阜の選手がゴールをアピールしたが、判定はノーゴール。
57分には岐阜・遠藤がペナルティーエリア内から強烈なシュートを放つが、これはGKのセーブに合う。これで得た左CKのこぼれを清本が拾ったところで倒され、PKを獲得。だが、このPKをナザリトが痛恨の失敗。これで流れが潰えたように見えたが、71分には途中出場の比嘉諒人が右サイドを突破し、中央へ折り返し。遠藤のシュートがDFにブロックされたこぼれを、汚名返上とばかりにナザリトが押し込んで、岐阜がついに同点に追いついた。

2−2。ここから試合は、お互いがリスクを背負っての壮絶なアタッキング合戦となった。73分に岡山はカウンターから途中出場の押谷祐樹が抜け出し、GKと1対1に。ループシュートを狙うが、これはGK川口に弾かれる。さらに76分に上田のFKがバーを直撃するなど、岡山が徐々に攻勢を強めていく。すると81分、岐阜は中盤のミスからボールを奪われ、カウンターを浴びる。関田が飛び出した押谷を倒し、1発レッドカード。岐阜は数的不利になった。
こうなると岐阜はドローで終わらせるために守備を固めるしかなかった。最後まで守備陣が固いブロックを形成し、岡山の猛攻をしのぎ、2−2。
一見、2点差を追いつき、10人になっても守り抜いた岐阜の健闘が光るように見えるが、内容を厳しく見ると、岡山にあまりにも決定的なチャンスを与えすぎた。GK川口の再三のファインセーブがなければ、あっさりと試合は決していた。それゆえに岐阜はもっと守備面での連携の強化に取り組まなければならない。2点差を追いつくという底力を示した今だからこそ、より厳しく、よりストイックに上を目指さないと意味がない。岐阜は今、もうワンランク上に行くための大事な時期に差し掛かっている。

対する岡山はリードを奪ってからの戦い方に課題を大きく残した。しかし、それでありながら、ここ16試合を8勝8けの無敗で戦い抜いているのは、称賛に値する。両チームともこの試合の課題を受け止め、この試合をもうワンランク上にいくための足掛かりにしてほしいと切に思う。

以上

2014.07.31 Reported by 安藤隆人
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