この一戦の焦点はズバリ、『マルキーニョスとの因縁バトル』である。昨シーズンまで横浜FMに属してエースの座に就き、ファン・サポーターに愛された“マルキ”が移籍後初めて、同じ港町の神戸から乗り込んで来る。
横浜FMの選手は、マルキーニョスをリスペクトしつつ、警戒する。「マルキは外国籍選手の中で実績No.1。胸を借りるじゃないけど思い切りやって、『絶対に止める』いう気持ちで臨む」(栗原勇蔵)、「一瞬でも隙を与えたら決めてくる。昨年まではそれで助けてもらったけど、逆にそれをやらせないようにする」(榎本哲也)。
横浜FMがマルキーニョスと対峙するのは、2010年4月25日以来となる。この時、彼は長髪をなびかせ、鹿島のレジェンドとして君臨。1ゴールを記録し、3−1の勝利に貢献した。「味方としたら心強いけど、敵にしたら怖い」(小椋祥平)の言葉がしっくりくる。
今回のゲームには、ほかにも「同じ釜の飯を食った」者同士の対決がそこかしこに散りばめられている。横浜FMの左サイドバック下平匠は、G大阪時代の同僚ペドロ ジュニオールと対面でやり合うことになる。左サイドハーフの齋藤学は、U-17日本代表時代にFIFA U-17ワールドカップ韓国大会で共に闘った、神戸の右サイドバック・高橋峻希とのマッチアップを迎える。
師弟対決もある。神戸の安達亮監督は、元横浜FMユースの監督で栗原や榎本を指導。2人は恩師に対して「亮さんと戦えるのは楽しみ。勝っていい意味で恩返しがしたい」と口を揃えて言っていた。お互いに特徴を知る者同士の駆け引きの妙も、楽しめる一戦になりそうだ。
勝敗を決める重要人物として注視したいのは、2人のブラジリアン。神戸のボランチ、シンプリシオと横浜FMのFWラフィーニャだ。前者は前節の鳥栖戦で、約3か月ぶりにリーグ戦復帰を果たす。チームは0−1で苦杯を喫したものの、攻守に奮闘。マルキーニョス、ペドロ ジュニオールの得点力に目を奪われがちだが、優れた戦術眼と技術で、前線を操るバイプレーヤーとして彼の存在は大きい。事実、彼の負傷欠場後、神戸は6戦中2勝しか挙げられなかった。鳥栖戦ではまだ本調子ではなかっただけに、彼が調子を上げて勝てれば、今季序盤の勢いを取り戻すきっかけになるかもしれない。
ラフィーニャは前節のC大阪戦(2−2)で移籍後、初出場。56分からピッチに入り、66分に左サイドを突破し、オウンゴールを誘発するクロスを供給。それ以外でもボディーコンタクトの強さと動き出しのよさで、試合の流れを変えてみせた。G大阪在籍時に一緒にプレーしている下平は「(ラフィーニャは)裏に抜け出す動きが多い」との見解。どっしり真ん中で構える典型的なストライカーというより、動き回って勝負するチャンスメーカータイプなのかも。今季前半戦のチームの課題だった「アタッキングサードでの崩し」の迫力を増すためにも、ラフィーニャの特性を生かした使い方を、いち早く見極めなければいけない。
以上
2014.07.22 Reported by 小林智明(インサイド)
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