本文へ移動

今日の試合速報

夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!
夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第22節 水戸 vs 群馬】レポート:鈴木隆行、2ゴール! 頼れるエースの復調で北関東王者に王手! 完封負けの群馬は5年連続水戸に勝てず(14.07.21)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
夏のはじまり。燃え上がる北関東ダービーで、水戸の頼れるエースが復活を遂げた。
昨季チーム最多であり、自身年間最多の12ゴールを挙げた鈴木隆行だったが、38歳を迎えた今季は苦しんだ。開幕前からなかなかコンディションが上がらず、リーグ前半戦ではまさかのノーゴール。先発出場はわずか3試合にとどまり「これまでチームに貢献することができなかった」と悔やんだ。

しかし、かつて日本中に歓喜を呼び込んだ男はそこで落ち込んでくるほどヤワではなかった。練習量を落とすことなく、日々のトレーニングに打ち込んだおかげで、夏場に向けて「コンディションが上がってきた」と手ごたえを感じることができていた。動きにキレが戻り、練習試合ではゴールを量産。「コンディションのいい選手を起用する」と語る柱谷哲二監督は、13日に行われた天皇杯2回戦・福岡戦で鈴木隆を先発で起用することを決断。そして25分にCKを頭で合わせて貴重な先制点を挙げて、チームに勝利をもたらす大活躍を見せたのだ。「彼はスタートからチームに勇気を与えてくれた。みんなを引っ張っていく力やゲームを読む力が発揮された」と柱谷監督は称賛の言葉を送り、今節も先発メンバーに選出した。

いきなり期待に応えてみせた。開始2分、左サイドからのパスをペナルティエリア内で受けた鈴木隆はゴールに向かって強引な突破を見せる。すると、相手DFに倒されて、PKを獲得。冷静にゴール右隅に蹴り込んで2試合連続で先制弾を決めた。
その後、群馬にボールを支配される時間が続いたものの、鈴木隆をはじめ、チーム全体が高い守備意識を持って対応し、付け入る隙を与えなかった。安定した戦いで前半を終えると、後半はさらにギアアップ。テンポのいいパスワークで群馬のプレスをかいくぐり、再三決定機を作り出した。しかし、この日がリーグデビュー戦となった富居大樹の度重なる好セーブにより、追加点を奪えない。チャンスを生かしきれず、嫌な流れになるかと思われた。しかし、再び鈴木隆がチームを救った。

63分、ゴール前の混戦でこぼれ球を拾った鈴木隆がゴールに迫ろうとした。だが、慌てて対応した群馬の選手の腕にボールが当たり、この日2度目のPKを獲得。再びキッカーは鈴木隆。駆け引きに惑わされることなく、またしても冷静に右隅に蹴り込んで待望の追加点を挙げて、勝負を決めたのだ。
「隆行さんが入って強引にゴールに向かう姿勢が出せた。貪欲なプレーがエリア内で増えるとチームに勢いが出る。そこは今までになかった部分」と新里亮が語ったように、今までの水戸に欠けていた「ゴールに向かう意識」を鈴木隆はもたらしたのであった。2点ともPKで決めたものだが、いずれも鈴木隆のゴールに向かう強い姿勢が生みだされたのである。
プレビューで書いた通り、ダービーらしい両者の意地が激しくぶつかり合う紙一重の展開となったが、水戸が勝利を手にできたのは、より強くゴールへの意識を発揮できたからである。そして、中心となってチームをけん引したのが鈴木隆であることは間違いない。
「夏の男」(柱谷監督)鈴木隆の復調とともに上昇気流の予感が漂っている。リーグ後半戦、水戸は好スタートを切った。

両者の明暗を分けたのも鈴木隆が見せた「ゴールへの意識」の差であった。90分通して群馬がボールを支配する時間は長かったものの、縦にボールを入れる意識が希薄で水戸の守備組織を崩すまでには至らなかった。57分にダニエル・ロビーニョが個人で仕掛けてシュートを放つ決定的な場面を作ったが、笠原昂史の好セーブに遭い、ゴールならず。結局、最後まで決定打を出すことができずに完封負けを喫した。ボールを動かすことができているからこそ、それをゴールにつなげる強い意識と意思が求められる。5年連続水戸に1勝もできなかった悔しさを糧にしていきたい。

以上

2014.07.21 Reported by 佐藤拓也
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/07/29(月) 00:00 ハイライト:岐阜vs鳥取【明治安田J3 第23節】