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【J2:第22節 磐田 vs 東京V】レポート:接戦を制したのは東京V。チーム一丸となり、公式戦10試合ぶりの勝利を手にした(14.07.21)

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試合後、会見場に姿を現した東京V・三浦泰年監督の目は血走っていた。そして、少しぐったりしているようにも見えた。試合中、ピッチサイドで喜怒哀楽を全身で表現し続け、最後まで選手たちと一緒に戦った。「このジュビロに…このヤマハスタジアムで…勝点3を取れたことは、チームにとって非常に自信につながる」(同監督)。エネルギーを全て使い果たしたかのように、そう言葉を搾り出した。指揮官の姿が執念でもぎ取った勝利であることを物語る。

序盤からアグレッシブに仕掛けたのはアウェイ・東京Vだった。スタメンの平均年齢は磐田の29.09歳に対し、東京Vは23.09歳。リーグ初スタメンとなった19歳の澤井直人など若手選手を多く起用した東京Vではあったが、序盤から臆せずに攻めた。まずは4分の伊野波雅彦のパスミスを見逃さず、ニウドが果敢にミドルシュート。
守備面でも前線からのプレッシャーで磐田を牽制すると、15分に均衡を破った。磐田のクリアボールを鈴木惇が敵陣左サイドでカットし、すぐさまゴール前へ。このパスを受けた澤井直人のスルーパスに反応したのは南秀仁。巧みなトラップで反転し、右足で強引にシュート。これがマッチアップした磐田・伊野波の股間を通過し、ゴールに吸い込まれた。「相手の股が開くと思っていた。練習でやっていることができた」と南。ゴール後は喜びを爆発させた。

ここで勢いを止めなかったことが勝利につながった。追加点は23分。自陣左サイドからのFKをクイックにスタートさせ、磐田の隙を突いた。鈴木のFK(※ショートパス)を受けた左サイドバックの安在和樹が縦のスペースへ展開。このボールに走り込んだのは「たくさんシュートを打つことを意識していた」という杉本竜士。対応した伊野波をドリブルで揺さぶり、左足をフルスイング。強烈なシュートをファーサイドのゴールネットに突き刺した。
磐田とすれば、特にこの2失点目が痛かった。先述したFKの場面でチーム全体の足がわずかに止まり、後手に回った。山崎亮平は「ファウルを取られた後のリスタートの部分。そこは第19節・湘南戦(1●2)でもやられていたのですが…」と悔やむ。

だが、磐田も意地を見せる。小林祐希に代わり、新加入のブラジル人MFチンガを後半開始から投入。フェルジナンドとダブルボランチ、もしくはフェルジナンドをアンカーに、チンガを2列目中央に置く[4-1-4-1]に近い布陣へシフトし、反撃を仕掛けた。1点を返したのは63分。東京VのCKをクリアし、カウンターを発動させた。最後はポポの高速クロスを、ゴール前で相手を振り切った山崎が右足で押し込み、1-2。スタジアムのボルテージは最高潮に達し、一気に逆転を狙った。
しかし、その後は東京Vが粘りを見せ、懸命の守備で磐田にゴールを許さなかった。三浦監督も安西幸輝、吉野恭平、さらに試合終了間際には平本一樹と交代カードを切りながらチームのバランスを維持。1点のリードを選手、スタッフ、そしてスタンドからチームを鼓舞し続けたサポーターが一体となって守りきった。東京Vにとっては公式戦10試合ぶりの勝利。三浦監督は「今後もしっかりとしたサッカーをしたい」と表情を緩めなかったが、「自分たちにとって“吉日”になる」と久々の勝利に手応えを掴んだ。次節のアウェイ・松本戦(7/26・土・18時〜@松本)で今季2度目の連勝を目指す。
対する磐田は今季5敗目を喫し、3位に転落。0-2で折り返した前半終了後、そして、試合終了後にスタンドから大きなブーイングを浴びることになった。試合後、「自分の責任です…」と言葉を搾り出したのは失点に絡んだ伊野波。シャムスカ監督も「我々が今まで見せてきたプレーを見せることができなかった」と頭を抱えた。次節のアウェイ・横浜FC戦(7/26・土・18時〜・ニッパ球)で挽回できるか。

以上

2014.07.21 Reported by 南間健治
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