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【J1:第15節 名古屋 vs 徳島】プレビュー:攻撃の名古屋と守備の徳島。リーグ再開へ向けたピンポイント補強が実を結ぶのはどちらか!? 名古屋は本格披露の3バックにも注目!(14.07.19)

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仕切り直しの夏が始まる。名古屋はリーグ序盤戦14試合で5勝8敗1分の15位。数字だけ見れば決して良いとは言えない数字だが、勝点は首位と13ポイント差、一桁順位まではわずかに4とそこまで突き放されているわけではない。巻き返しは十分に射程圏内であり、連勝すれば一気に順位を上げることも可能な位置ではある。ましてや現状は3バックにフォーメーションを変更し、目下はその習得にチーム全体が力を注いでいる状態。反攻の足掛かりとしても、新布陣に自信と確信を得るためにも、再開初戦の勝利が何としても欲しい。

そのための準備は着々と進めてきた。目玉はやはりレアンドロ ドミンゲスだ。2011年のJリーグMVPはいまだコンディションが上がりきってはいないが、トリッキーかつ正確なパスにFK、そしてシュートと主にフィニッシュワークの部分ですでに違いを生み出している。永井謙佑は「上手いですね。『オレがボールを持ったらとにかく動け』と言われています。走ればシュートが打てるパスが出てくるので、今は自分がシュートを打ちたいスペースに抜けるようにしています」と早くも信頼を寄せる。その永井とツートップを組むことが濃厚な小川佳純も「足元でもらってパスを出すタイプ。それに合わせて動くだけで決定的な仕事ができる」とレアンドロとの連係に自信を見せた。西野朗監督はセットプレーのキッカーとしても期待しており、実際に練習では鋭く精度の高いボールから得点がいくつも生まれている。指揮官は「ボールの質は高いしピンポイントで狙える。闘莉王だけでなく違う選手のところでも合わせられる」と絶賛。田中マルクス闘莉王も「チャンスは増えると思う」とその威力を認めている。流れの中でもセットプレーでも、背番号33の加入はあらゆる決定機を増やせる存在になろうとしている。

名古屋はディフェンス面にも注目が集まる。3バックの実戦デビューだった前週の天皇杯2回戦では相手とのレベル差から組織的な守備を展開することはほとんどなかった。つまり3バックの実戦配備は今節が実質初めてといえるわけだ。闘莉王をリベロに置き、牟田雄祐と本多勇喜が脇を固める最終ラインは高さも速さも十分。あとは3名の連係とボランチとの連係がどこまで構築できているか。Jリーグの実戦レベルでどこまで機能するのかは、指揮官も注視している部分に違いない。名古屋にとって朗報なのが、守護神・楢崎正剛の復帰だ。序盤戦は左足の負傷を抱えたままプレーを続行し、本来のキレを欠いた。そのため古川でのキャンプは全て別メニューで治療に専念し、名古屋に帰ってきてからも全体練習にはなかなか合流しなかった。しかし天皇杯2回戦後に戦列に復帰。大事を取った甲斐あってか、コンディションは上々のようだ。
「本来ならば何も(違和感を)感じずにプレーできるようにしたかったんだけどね。でも、そうじゃないにしても状態は序盤に比べたら格段に良い。練習もコーチにセーブされていたところもあった。それにケガを治す期間はこの中断しかなかったからね。ウチの今のGK練習は、コンディションが良くないとできないくらいキツイし(笑)。まあ、良いコンディションですよ」。
3バックとは数えるほどしか合わせていないが、「シーズン前にもやっているし、考えすぎることもない」と大ベテランは余裕の表情。名古屋の最後尾に、頼もしい男が帰ってくる。

対する徳島だが、こちらも中断期間に悩める守備陣に補強を施して再開に臨む。ボランチとセンターバックをこなすユーティリティーにして、エースキラーの評価も高い村松大輔である。名古屋との前回対戦ではDFラインのケアレスミスで失点を重ねており、守備の建て直しが急務だった。ロンドンオリンピック日本代表にも選ばれた頑強な守備者はその手本としても適任だろう。さらには彼がレアンドロや永井、小川といった名古屋のキーマンたちの自由を奪うことができれば、アウェイでの勝機も膨らむはずだ。もちろん、豊田スタジアムのサポーターは津田知宏や青山隼、花井聖、長谷川徹ら元名古屋ユースの精鋭たちのプレーも、心待ちにしている。

試合展開は読めない。まず徳島の出方だが、当然引いた守備ラインからのカウンター狙いが予想されるが、永井はそれに疑問符を投げかける。「徳島は引きますかね?とにかく勝たないといけない状態ですからね。引いている場合ではないでしょ」。指摘はもっともだ。しかし闇雲に攻めあがってくるとも考えにくい。裏のスペースを空ければそれこそ永井のスピードの餌食だからだ。しかも名古屋は前線からのプレスを起点にしたショートカウンターも今季は狙っている。中盤の構成力でも名古屋に分があると考えれば、やはり引いてカウンターを狙う方が得策に思える。徳島の狙いやいかに。猛暑の沖縄で夏の戦いに備えてきた小林伸二監督が、どんな秘策を練ってきているか楽しみだ。

この一戦へ向けて、名古屋の選手はみな一様に「勝たないといけない」「勝って良いスタートをきりたい」と口にした。徳島の選手も思いは同じだろう。リーグ折り返しまで3試合。良い形で仕切り直しの夏をスタートさせるのは、どちらか。

以上

2014.07.18 Reported by 今井雄一朗
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