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【J1:第12節 広島 vs 横浜FM】プレビュー:天敵・横浜FMをホームに迎え撃つ紫の戦士たち。リーグ王者vs天皇杯勝者の対決で、熱いJリーグは再開する。(14.07.15)

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2012年、1−3
2013年、やはり1−3
森保一監督就任後の2年間、広島は一度もホームで勝利できていない。結果も、そして内容も、ホームのサポーターに謝罪したくなるような試合が、対横浜FM戦だった。
ホームだけでなく、アウェイでも勝てない。天皇杯決勝でも敗れた。今年のFUJI XEROX SUPER CUPでは野津田岳人・浅野拓磨という2人の若者の躍動が横浜FMの堅陣を突破し、広島を勝利に導いた。だが、やはりリーグ戦で受けたいくつもの借りは、リーグ戦で返さないといけない。それができて初めて、広島は夢の3連覇への希望をつなげられる。
メンバーは揃っているか。広島はミキッチと浅野が負傷のため出場が叶わないが、他の主力は大丈夫。土曜日の天皇杯では、佐藤寿人・高萩洋次郎・石原直樹の1トップ2シャドーをはじめ、ボランチの森崎和幸・柴崎晃誠・青山敏弘を温存。厳しい試合だったが、若手の奮闘と復活した森崎浩司の活躍で勝利し、次のステージへと進んだ。選手層に厚みが増したことを改めて示した一戦となった。
一方、横浜FMはどうか。痛いのは、主戦ボランチである富澤清太郎の負傷だろう。強靱な肉体と経験を利して広島のコンビネーションを封じ込み、昨年は強烈なミドルをたたき込むなど、「広島潰し」の原動力だっただけに、この試合に間に合わないのは厳しい。また、この夏に補強したFWラフィーニャも、登録時期の関係で広島戦に出場できない。
ただ、ボランチには小椋祥平・中町公祐・三門雄大と人材は豊富。FWにしても伊藤翔や藤田祥史がいる。さらになんといっても、斎藤学だ。昨年、日産スタジアムで行われた広島との首位決戦で鮮やかな決勝点を決め、天皇杯決勝でも広島2冠の夢を打ち砕く先制点。2012年の広島ビッグアーチ(現エディオンスタジアム広島)でも逆転ゴールをたたき込んでいる斎藤は、守の富澤と並ぶ攻撃面での広島キラー。ワールドカップに出場できなかった無念をリーグ戦勝利に集中してくる彼は、広島にとって最高レベルの警戒を要する存在である。土曜日の天皇杯、中村俊輔らベテラン勢を温存したホンダロック戦に彼は途中出場を果たし、勝利にも貢献。「ハマメッシ」は万全の状態で広島にやってくる。
斎藤をどう封じるか。広島の勝利への方程式の解は、まずこれだ。過去の対戦を考えても、斎藤独特のステップを刻むドリブルに手を焼き、縦あるいは横へと自在にボールを運ばれて崩されている。突破からカットイン、あるいは3人目で飛び込んでくる斎藤の変幻自在ぶりが勢いに乗ってしまうと、完全に止めるのはやはり難しい。
となると、中村俊輔や藤本淳吾といった斎藤へのパス供給源を抑えることが重要になってくるが、それもコンディションが万全な状態では、完全には難しい。だとすれば、どういう方法があるか。その解がはじき出せれば最高だが、残念ながらこの方程式を解き明かすのは、それほど簡単ではない。
できることとすれば、まず広島が主導権を握り、横浜FMの攻撃陣が自由にボールを触る回数を極力少なくすること。さらに彼らの距離感に問題を生じさせる工夫も必要となるだろう。一方で横浜FMのアグレッシブさに押し負け、中村や藤本、そして斎藤が気持ちよくボールに触るような事態になると、彼らを止めることは難しくなる。突き詰めれば、広島らしいサッカーを横浜FM相手にしっかりと表現すること。過去を振り返ってみれば、らしさを存分に出し切ったのは横浜FMの方であり、広島は老獪さを誇る彼らの術中に常にはまってしまって良さの半分も出し切れていない。
相手がどうこうではない。まず、自分たちが何を為すのか。
横浜FM戦では、常にこの大前提を確認する作業が必要になる。
「起用は監督が決めることですが、もちろん試合に出るつもりでトレーニングを続けている」
ワールドカップから戻ってきた青山敏弘は、笑顔の中で決意を語った。再開初戦にして、昨年のリーグ・天皇杯で優勝を競い合ったライバルとの対決に、選手たちが燃えないはずがない。世界の大舞台での戦いも、確かに熱かった。今度は、Jが熱くなる番だ。

以上

2014.07.14 Reported by 中野和也
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