横浜FMのサブも含めたメンバー18名は、平均年齢26.1歳のフレッシュな顔が並んだ。中村俊輔、中澤佑二らの主力を外し、齋藤学はベンチスタート。フォーメーションはデフォルトの4−2−3−1を敷いた。
対する先発イレブンの平均年齢26.9歳のホンダロックSCは、変則的な3−4−2−1の布陣で臨む。前アビスパ所属の宮路洋輔は、攻撃時にはボランチの位置へ、守備時には最終ラインに入るポジション移動を繰り返し、1トップの相手に対応した。
試合開始から横浜FMの攻勢は続いた。ポゼッションンで圧倒し、中央、両サイドからグイグイ攻め立てた。その中で特に目に付いたのが、公式戦デビューとなった右サイドMFの天野純。「非常に緊張した」そうだが、それを感じさせず積極性が際立った。ポジションはお構いないなしに中央、左にも顔を出す。そして「相手がアタッキングサードであまり(守備で)寄せて来なかった。そこでシュートを打てば、相手が寄ってきてスルーパスが出せると思ったので、あえて積極的にシュートを打ちました」と頭はクールに、前半のチーム総シュート6本のうち、一人で5本を放つ。欲を言えば、そのうち2つあった決定機を決めたかったに違いない。
試合はなかなか均衡が崩れない。ラインを下げて集中して守るロックに手を焼き、自らのラストパスの精度も欠き、横浜FMは攻めあぐねた。そんな中、藤田祥史が負傷退場するアクシデントが起こり、37分に喜田拓也が投入。この19歳のボランチが、ピッチに入ってすぐに仕事をした。中盤でボールを受けると「推進力を出したかった」と一気にドリブルで縦を突き、慌てて守備に入った相手に倒される。そのこぼれ球を佐藤優平が右へ繋ぎ、奈良輪雄太がファーへクロスを供給。このボールに鋭く反応した兵藤慎剛が左足ボレーで、先制点をもぎ取る。46分の出来事だった。
後半も“ホーム”三ツ沢の大声援の後押しを受け、75分には齋藤も投入し、果敢に攻めて2点を重ねた横浜FM。その両方に絡んだのが、天野と端戸仁だ。まず50分、天野の左CKを中央で端戸がスタンディングヘッドで合わせる。85分には逆に端戸がお膳立て。佐藤の縦パスに反応し、バイタルエリアで前を向いた端戸がフリーでゴール前に入った天野にパスを通し、難なくネットを揺らした。
とはいえ、横浜FMが後半だけで記録したュートは11本。うち2得点だけとは低調な印象を受けるが、むしろロックを称えたい。「相手は粘っていた。点を取られてもガクッと落ちなかった」(栗原勇蔵)と、最後までファイトする姿勢を見せたからだ。守備陣は体を投げ出してシュートブロックに励み、前線の選手も90分間チェイシングの手を緩めなかった。そして、61分に佐藤のヘッドを弾いたのをはじめ、GK桑原一太の好セーブの連発がなければ、もっと大差がついたはず。攻撃ではシュート計2本に終わり、一矢を報いることはできなかったが、チームスピリッツの面でロックに好感がもてた。
以上
2014.07.13 Reported by 小林智明(インサイド)
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