天皇杯と言えばジャイアントキリング。カテゴリーの違う対戦相手との対戦は、格上であるJのチームにとって決して簡単なものではない。死に物狂いで大物食いを狙ってくる挑戦者に、4回の優勝を誇る鹿島アントラーズも苦しめられてきた。
昨季の天皇杯初戦となった2回戦では、ソニー仙台と対戦。植田直通、梅鉢貴秀などの若手を先発させたが粘る相手に大苦戦。1点目が生まれたのは延長戦も覚悟した81分、CKの流れから山村和也がようやく得点を奪うことに成功、結果的には3点を奪ったが、試合が動く契機となったのは、77分に相手が1人少なくなったことだった。
今年の初戦も、対戦相手はそのソニー仙台。相手は気持ちを燃え上がらせるだけでなく、ある程度の自信を携えて向かってくるはずだ。加えて2014FIFAワールドカップを挟んだことにより、1カ月強の中断明け初戦という意味合いもある。いつものことだが鹿島は中断期間に練習試合を組むことが少なく、今回も2度の機会しか設けなかった。選手たちに実戦感覚や試合勘は戻っていないことも十分に考えられる。楽な試合ではないだろう。
とはいえ、好材料がないわけではない。かつて鹿島に立ち向かう側で戦った選手がいるからだ。赤崎秀平は2011年、2012年と2年連続で筑波大学のエースFWとして鹿島と対戦し、2013年には柏を相手にあと一歩まで追い詰める戦いを演じている。ジャイアントキリングを狙う者の心理は熟知しているのだ。
「僕が一番わかっていると思います」
赤崎は、自分がどういう気持ちで挑んだのかを思い出していた。
「先制点が入るとガラッと雰囲気が変わる。早い時間で点が入れば楽な展開にできると思います」
前半戦、チームの1トップはダヴィが務めることが多かった。後半戦、その座を自分のものにするべくモチベーションは高い。
「これをもう一度開幕と捉えるのなら、春先よりも遙かに状態は良いです」
ただ、試合前々日の練習試合もテストの意味合いが強く、セレーゾ監督はベストな布陣を組むことはしなかった。もしかしたら、そのテストと思われた布陣でそのまま試合に臨むのかもしれない。
「相手がどうこうと言うより、自分たちが決めきれるかどうかだと思う。それができないと苦しくなる。技術だけで決まるわけじゃない。それがサッカーだと思う」
好調を維持し動きもシャープな遠藤康は試合に向けて強い覚悟を示す。前半戦のなかでも、チャンスを決めきれずに落とした試合がいくつもあった。前半戦とは違った姿を見せるためにも、良い試合にしたい。
以上
2014.07.11 Reported by 田中滋
J’s GOALニュース
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