簡単に行くことなどあるはずないと、わかっていながら苦しむことになった岡山。讃岐は、万全の「対策」を持って臨んだゲームで、狙い通りの展開に持ち込みながら、2点リード後のゲームの進め方に失敗した。昨日開催されたJ2のゲームの中で最多の1万2359人が観戦した「瀬戸大橋ダービー」初戦は、腹に響く地鳴りのようなスタジアムの盛り上がりの中で、次回対戦へのストーリーを繋ぐドローという結果に終わった。
岡山はトップのポジションに5月の第11節・熊本戦以来の先発となった久保裕一、シャドーに4月の第7節・東京V戦以来の先発となった押谷祐樹が入った。讃岐がゲームスタート時点で4-1-4-1のフォーメーションを採用したのは、第16節・長崎戦以来。ゲームの立ち上がり、讃岐が思い切りのよい攻撃から小澤雄希がシュートまで持ち込む。かと思えば、岡山はボランチと両ワイド、シャドーが繋いでサイドを変えたボールを、オーバーラップしてきた最終ラインの田所諒がシュートを放つ。互いに良さを見せたが、讃岐が木島良輔の強烈なシュートをはじめ、2枚目、3枚目は出てくる攻撃を仕掛けたのに対し、岡山は決定的なチャンスには至らず、ボールを持たされる状態が続いた。
白熱した展開からゲームが動いたのは75分。讃岐はギャップでボールを繋いで、岡山が奪いに出られない状態を作り、マークを分散させたまま沼田圭悟がシュート。ポスト内側に当たったボールは跳ね返ってネットに吸い込まれた。「岡山さんはすごく走るけど、走る道をなくしちゃえば、うちの走る距離の方が多い。そういうところを消しに行って、点を取りに行くのは、おのずとあそこのスペースなんで、それをしっかり選手がやってくれたので良かった」と讃岐・北野誠監督。また、71分に2枚替えで我那覇和樹、高橋泰を投入し、「最初は3トップにして、そのまま2トップにするというのは、ずっとトレーニングでやっていたし、それで追加点も取れた」(北野監督)と言うとおり、先制の6分後の81分、CKから高橋がシュートし、GK椎名一馬がはじいたところを我那覇が押し込んで2点目とした。
2点リードされた岡山だったが、スタジアムに響く声援と手拍子が、選手たちをそのままにしておかなかった。86分、クリアしたボールを林容平が相手選手を引き連れたまま前に運び、押谷祐樹にパス。足元にきっちりと収まったボールを押谷はGK瀬口拓弥と駆け引きして冷静に流し込む。「間でワンクッション入ったら、いい攻撃が出来るかなとイメージして見ていた」と66分に交代で入った林容平。1点返した岡山は前へと仕掛けて行く。そして後半アディショナルタイム、ひとりでPAに持ち込んだ押谷が倒され、PKを得る。押谷はGKの動きを見て決め、同点に追いついた。
新たなダービーマッチの始まりに、これほどドラマチックなゲームが繰り広げられれば、次回対戦である8月31日の讃岐での試合に期待が高まる。ゲーム終盤のどよめき、歓喜の声は、スタジアムに沁み込んでいったように思われる、それくらい熱いゲームだった。
以上
2014.07.06 Reported by 尾原千明
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