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【J2:第20節 山形 vs 磐田】プレビュー:磐田の攻撃を堅守・山形が阻む! 3シーズンぶりの対戦は「県民応援デー」の大一番。相手を詰ませるのはどちらか!?(14.06.27)

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アウェイ2連戦を終え6月28日のホームゲーム当日は「県民応援デー」、18時キックオフの試合は「JA全農山形さくらんぼサンクスマッチ」に設定されている。イベントも盛りだくさん。13時30分開始、プロ棋士・野月浩貴七段と将棋系サッカーライター・いしかわごう氏による「将棋×サッカーコラボ トークイベント」を皮切りに、NDスタ今季初のナイトゲームはサッカーと将棋と旬を迎えたさくらんぼとその他諸々をたっぷり堪能できる1日だ。メインディッシュはもちろん、試合そのもの。勝利に飢えたクラブ同士の対戦だからこそ、その価値は勝敗を超越し、クラブ史に刻まれるマイルストーンに変わる。

秋葉勝の4分のゴール先制した山形の前節・讃岐戦は3-0。同じく6分という早い時間帯に先制し大量6点を挙げた第17節・栃木戦以来、2試合ぶりに複数得点での勝利となった。後半立ち上がりに訪れたチャンスを決めきれず、3点目は結局、宮阪政樹が直接フリーキックで奪ったアディショナルタイムまで待つことになった。決定力の部分が全面的に解決されたわけではない。しかし、ゴール前のプレーには落ち着きが感じられるようになり、シュート数の多さと比較して圧倒的に少なかった得点は、セットプレーを中心にようやく増えつつある。連勝も連敗もないまま19試合を終えているが、いまだ10位にとどまっている順位を上げるためにも、必要なものは連勝。前節は伊東俊が戦列に復帰し、ようやく攻撃の戦力が整いつつあるなかで磐田を倒すことができれば、折り返し以降のリーグ戦を戦うための得難いエネルギーになる。

現在は2試合無失点が続いているが、遡って第10節・岡山戦で2失点したのを最後に9試合複数失点なし。これからの上位浮上を狙うにあたり、守備のベースが構築されていることは大きなプラス材料だ。開幕当初は前線からのプレッシングがハマれば強さを発揮する一方で、ロングボールや速いカウンターなどでバックラインを下げさせられると苦戦するなど苦手分野も多かった。しかし、今は前から行くケースと下がってブロックで守るケースの使い分けがチーム内でスムーズになり、ブロックで守る際の連動性や粘り強さも出てきている。「本当にきれいに崩されて失点した場面はそんなになかった。イージーなプレーが減ってきたのと、カバーリングの意識ができたことが失点減少と守備安定の要因だと思っている」と石崎信弘監督。前節で移籍後初先発ながら安定したパフォーマンスを見せたGK山岸範宏の力も加え、さらに強固な牙城をめざしている。

首位・湘南をホームに迎えて行われた磐田の前節は、1-2と敗れて今季4敗目。フェルジナンドの豪快なミドルでいったんは追いつきながら、コーナーキックからのオウンゴールで勝ち越され、5節前の松本戦以来の悔しい敗戦となった。しかし、試合後のシャムスカ監督は「我々のチームが見せてくれたこと、特にメンタル面、犠牲心をしっかり持って戦ってくれました。修正点もありますが、それ以上のものを見せてくれました」と話している。そして、その前節で岐阜に4-0と大勝したばかりにもかかわらず、「今までのリーグの中でベストゲームだったと思います」と選手たちのプレーを讃えた。松井大輔も「負けたことは残念ですが、次につながるような戦いができたと思いますし、どの選手も戦えていました」と手ごたえの部分を率直にコメントしている。

J1からの降格クラブであり、J2では恵まれた戦力を持つクラブの宿命として、これまではその長所を制限する相手の戦術に向き合わされ、内容的には苦戦する試合も多かった。そのなかで勝点を積み上げてきたが、今後もさまざまに対応されたなかでの試合が容易に予想される。前節を機に、本来持つ攻撃のポテンシャルに再び火がつき、コンスタントに発揮しながら、勝点17差とさらに大きく開いた湘南に肉薄する時期はやって来るのか。3位・松本に勝点で並ばれ、4位以下ともさほど離れていない状態は自動昇格圏内と言えども落ち着かないが、前半戦の戦いを2巡目でいかに有効に活用できるか「僕たちはこの1年をかけてチームを作っていかなければいけません。その分、伸びしろとしては僕らの方があります」。前節終了後に松井大輔が語ったこの言葉も指針に、まずは難敵・山形戦に挑む。11ゴールの1トップ・前田遼一が、中盤の松井、ポポ、山崎亮平とそれぞれキャラが立った3シャドーとともにチャンスメーク。駒野友一の質の高いクロスも前田の長所を最大限に引き出せる。アタッキングサードで手の込んだコンビネーションは見られないが、バックラインでゆったりとボールを持つリズムも併用しながら緩急をつけて隙を突き、個の差を生かしながらシュートシーンにつなげる攻撃は、相手の集中力に寸分の余裕も与えることはない。今週も練習5日間のうち3日間を完全非公開にして臨む。

昨年まで磐田に所属していた松岡亮輔は「久しぶりに気の許せる仲間と会えるのは楽しみ」としながらも、「試合に入れば42試合のうちの1試合。いつも通りやる」とチーム内での自らのミッションに専念する。山形がクラブ史上初のJ1を果たした09年、開幕戦の相手が磐田だった。誰もが驚く6-2のスコアとともに記憶するサポーターはそれぞれのクラブに多いだろう。この一戦に、あのとき以上のインパクトを求めることは不可能だろうか。地球の裏側を意識しながら、しかしそれにとらわれ過ぎることなく、自らの歩を進めることにこだわる一戦がここにある。

以上

2014.06.27 Reported by 佐藤円
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