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【J2:第20節 千葉 vs 松本】プレビュー:『縦方向』の速い攻撃も仕掛けたい千葉。松本の前からの激しいプレスをかわせるか。(14.06.27)

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6月21日の前節(第19節)で北九州に0−1で敗れて12位に後退した千葉は、その翌々日の6月23日に鈴木淳監督の契約解除を発表した。J2リーグの折り返しまであと2試合となった時点でJ1自動昇格圏内の2位のチーム(第19節終了時では磐田)との勝点差10という成績が、J1昇格を目指すうえで不十分とクラブが判断した結果だ。

鈴木前監督は就任時から「ボールを奪ったら素早く相手の背後を突いて攻める。それができなければボールをしっかりと動かして相手の守備を崩す」という狙いの攻撃を指導してきた。だが、パスをつなぎながら選手が相手の間に入って得点機を作る形はできつつあったが、相手の背後を突く攻撃やカウンター攻撃は試合によっての出来に大きく差があった。自陣深くに引いてゴール前のスペースを消す対戦相手も少なくなく、千葉が相手の背後のスペースを突くのが難しい試合があったこともその一因だ。

だが、例えば前節に向けての6月19日の練習では「サイドチェンジを使って、サイドにボールが出たらスピードアップしよう」という鈴木監督の指示があり、前節のハーフタイムの鈴木前監督の指示でも「サイドチェンジを有効に使おう」と『横方向』への展開を強く意識していた。実際のところ、前節は左右にボールを動かしてゴール前へ迫り、中央のショートパスでの崩しやミドルシュートで得点機は作れていたが、決定機は少なかった。攻めに時間をかけたことで北九州は自陣にブロックを作ってしまい、ゴールを背にした楽に守れていたからだ。北九州の守備はりトリートだったが、千葉の攻撃スタート時から選手全員が北九州陣内にいるなどゴール前を固めたわけではなく、特に北九州がパスをつないで攻めに出た後半はディフェンスラインの背後にスペースはあった。後半の絶好のカウンター攻撃の場面で大塚翔平のプレーの選択ミスからシュートで終われなかったことも含め、千葉が『横方向』の攻撃だけでなく『縦方向』の速い展開の攻撃も臨機応変に考え、北九州守備陣をゴールに向かって走らせる攻撃もできていればと思わせられた一戦だった。

松本は北九州とは違って前線から激しくプレスをかける守備を行い、そのプレスをしっかりかわして攻撃を組み立てるのは簡単なことではない。だが、松本が全体をコンパクトにして前から守る分、ディフェンスラインの背後にはスペースができる。だからといって、松本が得意なカウンター攻撃の応酬になってしまって早い時間に疲弊するのも問題だ。自分たちの状況と相手の状況を見て的確な判断で正確なプレーができるか。監督の指示を受けるとそちらにプレーが傾きがちで柔軟性に欠け、戦況の変化に対応できないという積年の課題を持つ千葉が、松本を相手に遅攻と速攻を使い分けて勝ちきれれば非常に大きい。

第18節は北九州に0−1で敗れて第10節・富山戦以来の敗戦となった松本だが、前節は立ち上がりこそ群馬に攻め込まれたものの、その時間帯を耐えて守備を立て直した。持ち前の前線からのプレスで群馬の攻撃陣のミスを誘い、ボールを奪うとスピーディーにサイドを突いて攻めた。3得点はいずれもCKからだが一発で合わせたものではなく、ショートコーナーなど工夫を凝らしてボールを動かし、群馬の守備陣に弾かれたこぼれ球に素早く反応したもの。セットプレーでの得点が多い松本の本領発揮といった3得点で、PKでの1失点は悔やまれるが、第18節で断ち切られた良い流れを取り戻す勝利だった。

前節の松本の右ウイングバックの田中隼磨はキレのある動きと精度の高いキックを見せていた。今季の千葉のストロングポイントは中村太亮がいる左サイドだが、このサイドの攻防は重要なポイント。だが、今の千葉が勝つには『形』にこだわりすぎないことが必要だろう。松本よりもボールに執着し、勝利に貪欲な姿勢を攻守で表わせるかがカギとなる。

以上

2014.06.27 Reported by 赤沼圭子
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