最下位の富山が連敗ストップと今季2勝目を目指す。出口の見えないトンネルのような苦境が続いているが、前節・札幌戦には復調の兆しが感じられた。迎える長崎は難敵だが乗り越えなければならない。
前節・札幌戦は後半に2点を追って猛攻を仕掛けた。全体を押し上げてテンポよくパスをつないで相手を圧倒。エース白崎凌兵にPKから待望の今季初ゴールが生まれた。1−2で敗れはしたが、迷いが吹っ切れたかのようなプレーぶりに、「今節こそ勝利」との期待が高まる。安間貴義監督によると、札幌戦では中盤の中央に進入してくる敵を最終ラインから積極的につぶしにいくようにし、これにより両ワイドが高い位置でプレーできるようになって形勢が一変した。「やはりこのチームは前からいくほうが持ち味がでる」とDF秋本倫孝。ハイプレスとパスワークという自分たちのサッカーを再確認する機会になったようだ。
25日には往復約6時間かけて移動し、新潟県十日町市で横浜FMと30分×4本の練習試合を行った。ここでも、「自分たちからプレッシャーをかけなければ、うまい相手に好き放題にやられるだけ」(MFソ ヨンドク)と前からボールを奪いにいって好機をつくった。今節の長崎戦に向けて安間監督は「結果的に押し込まれる場面はあったとしても、前からプレッシャーにいく姿勢を持ち続けて対応しなければいけない。どれだけ積極的にプレーできるかが鍵になる」と話した。“汗をかきアグレッシブに、いずれ美しく” は、安間体制下でのチームづくりを的確に表現したスローガンだ。情熱をもち積極的にプレーすることからすべてが始まる。この順序さえ誤らなければこのチームはまだまだ戦える。それを証明する一戦になる。
迎えるのは11位の長崎。大事な試合にふさわしい好敵手とのカードが巡ってきたといえるだろう。高木琢也監督のもと、ハードワークとハイプレッシャーを看板とするアグレッシブなスタイルを確立している。同じ[3−4−2−1]のフォーメーションで対峙する今回は、局面での激しいぶつかり合いが予想される。双方とも勝利への執着心を持ち続け、我慢強くプレーしなければならない。
長崎は通算6勝9分4敗で6位とは勝点3差につける。引き分け数が熊本と並び1位タイ、負け数の少なさは1敗の湘南に次いで磐田、松本、岡山と並び2位タイ。最近11試合は1勝7分3敗で白星を伸ばせてはいないが、“負けない”という手堅さを備えている。勝ち星がほしい富山にとってはその点からも厄介な相手だ。
富山は安間監督が自ら「前期残り5試合での3勝」を目標に掲げてクラブに進退伺いを出している。だが、リーグ戦はまだ23試合あることを見失ってはいけない。最優先事項は連敗を止め、勝利を挙げ、後期で巻き返すための手掛かりを得ること。監督の行動もそれを考えてのやむにやまれぬものだった。「今節を転機とする」。そう誓ってピッチに立つ選手たちを信じて後押したい。
以上
2014.06.27 Reported by 赤壁逸朗
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