今日は日本代表の応援で眠い目をこすりながら１日を過ごしている人も多いだろう。残念ながらワールドカップで日本代表はグループリーグ突破ならずサッカーファンは意気消沈気味だが、そんな中でも香川県は「カマタマーレ讃岐」で盛り上がっている。

それに一役も二役も買っているのが、讃岐の女子サポーター・水澤さんと田中さんが作った「香川県初プロサッカーチーム　カマタマーレ讃岐　応援フリーペーパー　今週末　女子サポになる」。

今では熱狂的な讃岐サポーターの２人だが、もともと「サッカーの知識は全然なかった。オフサイドって何のこと？って感じ」とは水澤さん。讃岐がＪＦＬに加入した２０１１年、たまたま讃岐の試合を観戦する機会があり「スタジアムの雰囲気はお祭りみたいだし、ルールを知らなくてもこんなにおもしろいんだ！」と讃岐の魅力にすっかり開眼。この楽しさを多くの人に知ってもらいたいと、２人で相談して行きついたのがフリーペーパーだった。

発行にあたり「他のＪリーグクラブのサポーターさんが作っているフリーペーパーをいくつか見たけど、それはサッカーについて詳しく書かれていたり“サポーターに向けた”ものだった。でも讃岐はサポーターの数がまだまだ少ないから、まずはサポーターを増やしていくことが必要」と、対象を一般の市民向けにすることにした。そして「讃岐の選手はＪリーグの中でもイケメンが多いから、女の子が注目してくれるはず。それに、彼女が彼氏に『サッカーを見に行こう』って言ったら彼氏も付いてくるだろうと思った」と誕生したのが「香川県初プロサッカーチーム　カマタマーレ讃岐　応援フリーペーパー　今週末　女子サポになる」だ。

４月に発行された創刊号は「スタジアムへの行き方」「試合観戦のマストアイテム」「観戦マナー」など、初めて試合観戦に訪れる女子たちへ向けた情報を掲載。「ポジションざっくり説明」として「ＦＷ（フォワード）攻撃陣。相手ゴールに近い方」などという記事も…。
そして６月に発行された第２号では、ホーム丸亀のスタジアムグルメを写真付きで紹介。ほかにも「女子サポに聞いた私の推しメン」など、女子が心惹かれる内容となっている。

このフリーペーパーは、ＪＲ丸亀駅や県内のネイルサロン、カフェなどで配布中。「ルールを知らなくても見に行けるんだね」「チケットって、１５００円（Ｂ席前売り）なの？　じゃあ、行ってみようかな」などの反響もあって好評だ。スタジアムで配布する際には、こんな心配りも忘れない。
「これは熱心なサポーター向けではなくて、今までスタジアムに来たことのない人に来てもらうためのツール。だからサポーターには２部渡して『１部は友達にあげてね』ってお願いしています」。

「新しい女子サポを増やしたい！讃岐の女子に『とりあえずサッカーでも見にいこうか』っていうライフスタイルが組み込まれたらいいな」と話す水澤さん。今季は第５号まで発行予定で、すでに第３号に着手中とか。

セレッソの女子サポ“セレ女”が注目を集めているが、“讃岐なでしこ”が話題になる日も近いかもしれない。

以上

2014.06.25 Reported by 中條さくら（オフィスひやあつ）