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【J2:第19節 大分 vs 愛媛】レポート:攻守の入れ替えが速い好ゲームは、大分が逃げ切れずドロー(14.06.22)

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クラブの20周年記念試合となった大分は、記念Tシャツをきて入場。負けられない試合と力が入り過ぎたのか、序盤は「前線からのプレスがはまらず、かみ合うまで時間がかかった」(高木和道)。
対する3連敗中の愛媛は、試合前に石丸清隆監督が「戦えるメンバーを出した」と明かしたように、ピッチに立った全員のモチベーションが高く、勇猛果敢に前線からボールを追いまわし、相手のミスを誘うと一気にゴールを襲った。「入り方は良かったし、狙い通りのプラン」(石丸監督)でリズムを掴むと、10分には堀米勇輝のパスを、河原和寿が難しい体勢から頭で合わせ先制する。

これで一気に愛媛が主導権を握るかに見えたが、ホームの大声援を受けた大分は、26分に風間宏矢のキレキレのドリブルでチャンスを作ると、ショートコーナーから阪田章裕のヘディングシュートで同点に追いつく。互いに押し込んでいた時間帯に得点した好ゲームは、攻守の切り替えが早く互角の展開で進む。

後半に入るとオーバーペースで試合が進んだため、一度は運動量が落ちたもののスコアが動いてから、ギアチェンジが入る。大分は69分に好調の風間が再びドリブルで仕掛けると、オフサイドラインのギリギリのところでパスを受けた高松大樹が、落ち着いてコースを狙い逆転ゴールを奪う。大分の歴史を良く知るミスタートリニータのゴールで最高のシナリオが整い、会場のボルテージは一気に盛り上がる。大分は勝利の方程式にのっとり、76分に若狭大志を投入し4−1−4−1にシステムを変え逃げ切りを図ったが、連敗を阻止したい愛媛の執念が勝った。

マイボールでは最終ラインを3枚にして、攻撃に人数を割いてたたみかけ、相手ボールになると両ワイドの選手が下がり大分の攻撃をはね返す。そんな愛媛の見事な機能美が発揮され、78分には途中出場の渡辺亮太がロングパスに抜け出す。「ワンテンポ遅らせて切り返すことも考えたが、そうすると相手の足が出ると思ったので狙った」(渡辺)。相手DFを振り切り角度のない場所から右足を振り抜き、同点ゴールを叩き込んだ。

その後は両チームとも果敢に勝点3を狙いにいく姿勢を見せたが、結局ゴールは生まれず試合を終えた。試合後に河原が「互いにいい試合ができたと思うし、見ている人もスピーディーで、得点も入ったので面白かったのではないかと思う」と振り返ったように、愛媛は狙いとする守備、攻撃で主導権を握ろうとし2点を奪った。一方のメモリアルゲームを引き分けた大分は、「これまで点が取れていないなか2点を取ったが、引き分けになったのは残念。どう試合を終わらせるかを考え成長していくしかない」と高木。どちらが満足していたかは明白だが、分け合った結果を糧にするしかない。

以上

2014.06.22 Reported by 柚野真也
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