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【J2:第19節 松本 vs 群馬】レポート:セットプレーから3得点! 松本が持ち味を発揮し、追いすがる群馬を振り切る(14.06.22)

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最終スコアは3−1。3得点は全てセットプレーから生まれたもの。群馬の攻勢の前に冷や汗をかく場面もあったが、ホームチームが存分に持ち味を発揮したと言える試合だった。

お互いに中盤の選手構成を前節から替えた。松本は眼窩骨折の負傷から復帰の岩間雄大が緑色のフェイスガードを装着して早速の先発出場。対する群馬も加藤弘堅を先発にして、坂井洋平とともにダブルボランチのような並びに替えた。序盤からボールは落ち着かず、攻守の流れは目まぐるしく入れ替わった。サイド攻撃あるいは縦への早さで攻め、ボールホルダーへの厳しいフォアチェックで守る。そのなかで反町康治監督が「ダブルボランチで青木孝太がトップ下のような形は少し予想を超えていた」と総括するように、群馬は青木が前を向いた時はリズムを掴んだ。

しかし、先制点は松本。30分、右CKのチャンスを得た松本がここで動きを見せる。キッカーは岩沼俊介。岩上祐三はペナルティエリアの外に一人立って様子をうかがう。「何かある」という予感は的中した。岩沼はショートコーナーを選択し、船山貴之を経由したボールはほぼフリーの岩上の眼前へ。ボールを受けた岩上はタイミングを見計らい、右足を振り抜く。シュートは北一真の手をすり抜け、バーを叩きながらもゴールへと吸い込まれる。「トレーニングからやってきた形。力を抜いて打つだけだった」(岩上)という狙い澄ました形で1点をリードした松本は完全に勢いに乗った。追加点はその9分後。CKから岩上の上げたクロスを北が収めきれずに弾くと、見逃さずに押し込んだのは大久保裕樹。「こぼしていたのでチャンスはあると思った」としてやったりの今季初得点で群馬を突き放す。

2点を追いかける形の群馬、このままでは終われない。後半に入ると秋葉忠宏監督は青木良太に代えて乾大知を投入。そのままフォーメーションを4バックへとチェンジ。さらに永田亮太と横山翔平を投入してリフレッシュ。84分、その横山がPKを得ると、ダニエル ロビーニョが決めて1点差に詰め寄る。残り時間僅かとはいえ、群馬が息を吹き返すのに充分のゴールとなった。しかし89分、岩上のCKを一度は群馬DFが弾くも、セカンドを拾った田中隼磨が再び岩上に戻し、クロス。これを飯田真輝がタイミングよく合わせて、ダメ押しの3点目を奪った。これで勝負あった。

試合後に反町監督が「うちには良いデリバリーがいる」という表現で賛辞を送ったように、岩上が3得点全てに絡む“配達人”ぶりを見せた。この試合に備えてセットプレー対策を講じた秋葉監督だったが、「色々なことを想定したにも関わらずやられたことが悔しい。完敗です」と脱帽した。

以上

2014.06.22 Reported by 多岐太宿
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