前節vs福岡戦で5失点の大敗を喫した後の試合だけに、東京Vとしては「心機一転」今節に挑む。5失点のうち、4失点がセップレーだったとあって、「(修正として)やることは、逆にはっきりしている」と、選手たちは話している。19日(木)の練習では、セットプレーの守備の確認を行った。だが、一方で、前節試合後「ここまでやってきたことを全て否定すべきではない」との三浦泰年監督の言葉通り、そのセットプレー守備練習も、「壁を作る位置だったり、選手同士の距離だったりの微調整だけ」(井林章)で、決して普段と比べて特別長い時間を割いたわけでも、違ったことをやったわけでもなかった。「大事なのは自分たちのチームを知り、相手チームを知り、自分自身を知ること。この試合も、頭の中をしっかりと整理して戦っていくだけ」(三浦監督)とあくまでも、これまでと同じスタンスでトライする。
とはいえ、さすがに久しぶりに喫した大量失点だっただけに、選手たちはそれぞれ思うことがあるのも当然だ。特に、ミスで1、2失点目の原因となってしまった井林は、「甘さが出てしまった。絶対にやってはいけないミスというのがある。その1プレーで試合の流れを完全に変えてしまって連続失点につながるという怖さを改めて学びました。もっと引き締めなければいけない」と自らのプレーに、より一層の責任感をもって戦い、「0に抑える」ことを力強く誓った。
また、福岡戦後、「セットプレーの守備そのものもそうですが、その前に(FKやCKを)与える展開にさせないこともできたはず」と語っていた田村直也は、さらに次のようにも話した。「セットの“守備”もそうですが、“攻撃”でも、うちはセットプレーが奪えていないし、奪っても、得点できてないことが課題だと思う。体の入れ方、ボールの出し方、受け方、そういう基本的なところでセットプレーを取る方法はある。そこをもっと徹底していくべき」。現在ブラジルで開催されているワールドカップを観ても、セットプレーが決勝点となっている試合が非常に多い。その意味でも、「もっと精度を上げていきたい」(安在和樹)。守備はもちろん、攻撃としてのセットプレーにも、今節は着目してみたいと思う。
栃木は、前々節アウェイ山形戦で1-6の大敗を喫するも、前節は大分に対し今季最多の4得点を挙げ、大勝した。大久保哲哉、近藤祐介ら長身のターゲットに当て、そこから重松健太郎、湯澤洋介、廣瀬浩二といった縦へのスピードとテクニックに長けた選手たちが絡んでゴールを狙うスタイルが今節も機能するか、注目だ。「大久保選手に良いボールが入ってしまうと、向こうの思い通りの攻撃をされてしまう」と、東京Vセンターバックの井林は「潰します」と気合い十分だ。また、その大久保にボールが入る前のところできっちりと奪えるかもまた、東京Vにとっては鍵となるだろう。
ただ、前節、ホームで個人としては2ゴール、チームとして4ゴール奪いながらも「アウェイで受けた屈辱は果たせていない」と、大久保。アウェイでの借りはアウェイでしか返せないということだろう。ヒーローインタビューでも、今節へ向けより一層気持ちを引き締めていた。
大敗も大勝も、何かを変えるには好タイミングともいえる。東京Vは、前回、同じく5失点した第5節vs長崎戦を機に、失点が激減したことを思えば、ある意味、大敗後の今回も何かしらの“ターニングポイント”とできる可能性は大いにある。選手起用なのか、DF面なのか、攻撃面なのか、メンタル面なのか・・・観ている人、やっている人、それぞれが感じることは違うかもしれない。だが、何かしら「変わった」と思えるような、今後へつながる収穫ある一戦になることを切に願う。
以上
2014.06.20 Reported by 上岡真里江
J’s GOALニュース
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