激しいプレスが持ち味で、高い攻撃力を持つチーム同士の対戦となったこの試合は、互いにピンチとチャンスが互いに行き来するシーソーゲームとなった。しかし、終ってみれば互いに得点も失点もゼロ。選手にとって点を取れない悔しさと、点を入れられなかったという自信が入り混じる試合となった。
試合は序盤から長崎が球際での一歩が早く、セカンドボールを手中に収めることで徐々にリズムを掴んだ。前半7分、下田光平が佐藤洸一に対して正確なロングフィードを送り、佐藤がファーストシュートを放つ。練習から取り組んでいるすばやい動き出しが形になった。ただし、これは第16節以降、チャンスを掴んで出場しているGK兼田亜季重に落ちついてキャッチされてしまった。
その後も、下田が効果的なパスを前線に供給。18分、イ・デホンがポストとなって落とすと奥埜博亮がシュート。さらに流れを掴んだ。
31分にはゴール前25メートル付近でFKゲット。プレスキッカーに任命された東浩史が柔らかなボールを蹴るもバーのわずか上をかすめてしまう。
一方、前半の山形は左サイドの比嘉厚平が精力的に駆け上がり、サイドで攻撃の起点となった。松岡亮輔が比嘉のクロスに合わせてシュートを放つなど、チームは5本のシュートを放つも決定的なシーンはほとんどなかった。唯一の決定機は前半終了間際、松岡が奥埜のドリブルをカットしてカウンター。比嘉からの折り返しに秋葉勝と松岡が絡み、最後は松岡が決めるだけだったがパスを選択。山形にとっての最大の決定機をみすみす逃してしまった。
後半、疲れが出てきた山形を尻目に長崎はギアが上がる。64分、佐藤洸は東とのコンビプレーで長崎らしい攻撃を見せると、その後にも奥埜に対して優しいポストでボールを落とす。しかし、シュートは枠を大きく外れてしまう。その後も波状攻撃を続け、90分過ぎには古部健太のロングボールを山形DFがクリアミス。そこに途中交代で入った小松塁が詰めたが、これも決めきれない。後半はよく攻めた長崎とよく守った山形といった構図となった。
試合後、山形の中島裕希は「シュートを打てる場面でパスを選んだり、やりきる部分が足りなかった。思い切ったプレーが必要でした」と決定機を逃したことを反省。同時に「後ろでつながれて、プレスが交わされて守備がしづらかった」とコメントした。ただ失点はゼロ。GKの兼田も「勝ちが一番良いですが、長いシーズンにおいて勝点1を得ることで後から効いてくることがあると思います。無失点に抑えられて良かったです」と話し、「ケガでチャンスが回って来たことは確かですが、自分も出る以上は出続けたいと思っています」と決意を口にした。
一方、、長崎の高木琢也監督も「チームのコンディションも上がってきており、前節の良い流れもあり内容には満足している」と勝点1を山形の選手と同様に前向きに評価した。勝点3をゲットして大混戦の中位争いから一歩リードすることはできなかったが、次節に対していい弾みになったことは間違いない。長崎は岐阜(@長良川)、山形は讃岐(@丸亀)との対戦となるが、下位相手に次こそはしっかり勝点3を取りたい。
以上
2014.06.15 Reported by 植木修平
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