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【J2:第18節 千葉 vs 京都】レポート:攻めきる姿勢を見せた千葉が京都のミスにつけこんで3ゴール。京都はパスの出所を抑えられたのが響いて敗れる(14.06.15)

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前節(第17節)では無得点で7試合ぶりの敗戦となった千葉と、勝利で連敗を3で止めた京都。千葉は前節の反省点を、京都は前節の収穫を生かしたい一戦だが、前半は互いに攻撃面の課題が表われた展開となった。

千葉はプレスがきつくなければパスを回せるが、相手の守備を崩すことを考えすぎてチャンスにシュートを打てなかったり、打ってもゴールマウスの外が多かったりする。この試合の前半も、6分に京都のパスをインターセプトした大塚翔平はフリーでのシュートチャンスがあったが、選択したケンペスへのパスはカットされた。また、チームは前半に9本のシュートを打ったが、ゴールの枠内は2本で京都の守備陣の対応の範囲内。だが、精度は欠いたものの、特に谷澤達也が積極的にミドルシュートを打って、チームとして攻めきろうとする姿勢は見えた。
京都は、相手の背後への動き出しがうまい大黒将志を今季は擁していることもあり、昨季までのショートパスを多用してサイドを攻め立てる形だけでなく、ロングパスで背後を狙ったり、局面を変えたりする形も交えた攻撃の組み立てを目指している。だが、今節の前半はラフなロングパスが多すぎた印象。その点について工藤浩平は「千葉のプレッシャーを感じてちょっとバタバタしてしまった」と話したが、選手個々や連係面のミスで思うようにパスをつなげられない京都の姿は、不調時の千葉を見ているようだった。それは、千葉が大苦戦した湘南のような圧力の大きいプレスではないにしても、千葉がダブルボランチの兵働昭弘と佐藤健太郎に加えて大塚が京都のパスの出所に確実にプレスをかけ、中央での組み立てや中央からサイドへの展開を楽にさせなかった成果といえるだろう。

それでも千葉がシュート数ほどには決定機を多く作れずに無得点で前半を終えると、前半の半ばから徐々にペースを取り戻しつつあった京都が修正を図る。後半の立ち上がりの京都の攻撃はショートパスをつなぎ、中盤に下りた大黒にグラウンダーのクサビのパスを入れ、そこからさらにパスをつないでゴールを目指そうとしたメリハリのあるものだった。千葉には少し嫌な感じの変化だが、京都が主導権を握る前の53分、千葉が先制ゴールを奪う。兵働のCKからケンペスがフリーでヘディングシュートを決めたもので、京都はケンペスの動きを封じるマークができなかった。その直後の54分には、それまで千葉のキム ヒョヌンの厳しいマークを受け続けていた大黒がマークをはがし、千葉の選手の間をすり抜けてパスを受け、ペナルティエリアに持ちこんでシュート。だが、これは千葉のGK岡本昌弘が好守で防ぎ、結果的に京都にはここで同点にしていればという場面となった。

もともと京都の高いディフェンスラインの背後を突く狙いもあった千葉は、点を取りに前がかりになる京都に対してカウンター攻撃で追加点を狙う。千葉の2点目は京都の早いリスタートのボールをカットしたことからの兵働の強烈なミドルシュートで、3点目は岡本のロングパスからの自らのシュートのこぼれ球をケンペスが決めたものだが、相手の背後を突く意識から生まれた得点だった。65分過ぎからは千葉が全体的にゴール前に押し込まれ、京都が攻め続ける時間帯もあったが、千葉は最後のところで体を張って守りきった。

3失点の京都はゴール前の守備や相手のボールホルダーに対する守備をもちろん粘り強くやりたいが、いい攻撃ができていれば簡単に相手にボールを渡すこともなく、守備の負担が減る。今節は石櫃洋祐の負傷欠場は痛かったにしても、攻撃時の細部の精度を上げたい。
千葉の3得点は相手のミスにつけこんだもの。どんな形でもゴールはゴールだし、攻守に体を張って局面で戦えていたが、流れの中でパスをつないで相手の守備を崩してのゴールがなかったのは課題。相手の厳しいプレスをかわして狙いどおりに攻撃を組み立て、点を取りきる強さを身につけないと、J1昇格プレーオフ圏内に入るのも簡単ではないだろう。

以上

2014.06.15 Reported by 赤沼圭子
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