湘南、京都と、上位チームとの対戦が続いたとはいえ、東京Vは今季3度目の連敗を喫してしまっている。その前の第14、15節の2試合連続ドローとあわせ、ここ4試合勝利から遠ざかってしまっているだけに、3試合ぶりのホームゲームで、何が何でも白星を手にしたいところだ。
4月5日第6節vs富山戦以来、得点力不足が非常に大きな課題となっているが、2ヶ月以上経った今でも、1試合も複数得点できていない現状から、残念ながら明確な改善策は見えていないと言わざるを得ない。だが、今節、明るい話題がある。離脱中だったFW平本一樹の復帰が濃厚だ。先週の金曜日から完全合流しており、コンディションも徐々に上がっている。「まだ体力的にキツいですよ」と、軽口を言いながらも、気合い乗りは十分だ。ここ5試合を外から観戦し、最も感じたのが「前でボールを収めたい」だったと語る。自身は「決してポストプレーヤーではない」と力説するが、復帰した平本に最も求められ、また、実際に変化がつくところは、まさに「ボールの収まりどころ」の部分に違いない。
「もう何年も言い続けていますけど、僕は決してそういう(ポスト)タイプの選手じゃないんですけどねぇ。でも、やれと言われればやりますよ。僕のところにボールが入ったら、収めて、全体を押し上げられるようにしたい」とチームプレーに徹する考えだ。ただ、「どうしても、その日その日で、ボールが収まりやすい日と、にくい日がある」のだと言う。そのときは、「まずとにかくボールを受けにいって、守備からでもリズムを作っていきたい」。守備で貢献することで、自分でも調子がつかめてくる上、周りから例えば「ナイス!」と褒められることで、気分が乗ってきて、良いパフォーマンスにもつながってくるのだという。だからこそ、周りへの声かけも積極的に行うはず。前線にボールの収まりどころができるという意味だけではなく、そうしたチームの雰囲気作りにも、背番号25の復帰は大きな戦力アップになるに違いない。加えて、互いに「やりやすい」と、コンビネーション抜群の相方・常盤聡とあわせ、ゴール前には大いに期待してみたい。
もうひとり、福岡相手で気合いが入っているのは、古巣とする鈴木惇である。昨季の2試合目の対戦で勝利し、「本当に自分が東京Vの一員となったと実感しました」と語った、思い出のカードである。「さすがに、今年は2年目なので、昨年ほどの感慨深さはありませんが、一番負けたくない相手であることは変わりありません。チーム状態が良くないですし、絶対に勝って、流れをつけられたらと思っています」。福岡のサポーターにも、活躍している姿を見せたいところだ。
チームは「いま、『球際』、『セカンドボール』、『切り替え』を課題にしています。それを徹底するだけで、サッカーは変わってくる」と、主将・田村直也。その3つのキーワードをベースに、安定してきた守備エリアではシンプルに、平本が戻って活性化されるであろうアタッキングエリアでは、大胆かつクリエイティブに。そんなサッカーが見られれば、勝点3は手に入れられるのではないだろうか。
対する福岡は、前節千葉に勝利し、ポジティブな一週間を過ごしたことだろう。大きかったのが、前々節、前節と坂田大輔、城後寿という2人の柱を欠きながらも、札幌に引き分け、千葉に勝利と、どちらも勝点を積めたことだ。今節は、城後が2試合の出場停止明けとなる。おそらく、外からチームを見たことで、新たな発見もあったはず。まず、福岡の顔・城後のプレーには注目してみたい。逆に、今節はここ最近先発起用が増えてきていたDF古賀正紘が出場停止となる。ただ、前節、その古賀が74分で退場したあとも凌ぎ切り、第5節以降初めて無失点で抑えることができたことは自信につながっているに違いない。プシュニク監督は、対戦相手によって3バックと4バックを併用しているだけに、影響も最小限に食い止めるはずだ。
ただ、一方で、東京Vの三浦泰年監督は、3バックと4バックの併用に対して「人の立ち位置が変わるだけで、その特性は全然変わらない。そういうところを上手くついていけたらなと思う」としている。それ以上多くは語らなかったが、相手のウイークを突く能力には定評があるだけに、互いの駆け引きは1つの見どころになりそうだ。
この試合は、都心である東京・駒沢競技場で14時から行われる。いよいよブラジルワールドカップも開幕し、サッカー熱が盛り上がっている人も少なくないはず。ブラジルで、とはいかずとも、ぜひ、TVでのワールドカップに加え、生でのJ観戦で、サッカーをとことん楽しんではいかがでしょうか?
以上
2014.06.13 Reported by 上岡真里江
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