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【J2:第18節 富山 vs 水戸】プレビュー:背水の陣を敷いた安間カターレの戦いは必見(14.06.14)

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最下位の富山はリーグ前期の残り試合で3勝の目標を掲げた。前節の首位・湘南戦で敗れてクラブワーストタイの7連敗となり、今節は必勝を誓って挑む。今季の結末をも左右しかねない大一番と位置付けてよいだろう。

前節の湘南戦では、選手が戦う姿勢を前面に出して勝機のある展開に持ち込んだ。前期残り試合に進退をかける安間貴義監督の決意に選手が応えたといえる。メンバーの大半が、監督の目指すサッカーに共感して集まった者たちだ。志半ばで挫折するわけにはいかない。「勝つしかない」という気持ちでチームは団結している。

今週はオフ明けの10日にミーティングとミニゲームを行い、11日に50分通しの紅白戦を実施。12日はカウンターやクロスから得点を狙う攻撃練習で課題の決定力向上に取り組んだ。普段と変わらぬスケジュールで淡々と進んではいるが、個々の選手のプレーや発する声には精気が感じられた。前節はけがで欠場した選手も続々と復帰している。

選手たちの内に秘めた闘志は察するに余りあるものがある。しかし、空元気やミスに対する苛立ちなどはみられない。気持ちをコントロールして、やるべきことをやり抜くという意志を感じた。紅白戦ではFW白崎凌兵とDF秋本倫孝が激しくぶつかり合うプレーもあった。攻守の柱として責任を感じているであろう2人。今回の一戦の重みを考えた時に、そんなワンシーンにも意味があるように思えた。安間監督は「選手たちの様子からは研ぎ澄まされたものを感じる。なんとかして、結果を残させてやりたい」と話した。静かに燃えている炎が、ゲームではどんな形となって表出するのか。しっかりと見守ってほしい。

水戸は14位ながら6位と勝点5差の好位置につけている。前節は磐田に0−1、前々節は松本に1−2と上位勢に屈して今季初の3連敗中だが、試合内容をみるに調子は落としていない。今週は午前・午後の2部練習を2日間入れるなど変化を求め、士気高く富山に乗り込んでくる。柱谷哲二監督は4季目。闘将イズムが浸透し、背水の陣を敷く富山に対しても臆するチームではないだろう。「水戸は11人が集団としてしっかり守れるチームなっているので失点が少ない。攻撃でも持ち味とするカウンターに加えて、ボールを動かして崩す力をつけている」と安間監督はみている。

チーム得点王のFW馬場賢治は前節途中に負傷交代しており出場できるか微妙だが、ベテラン鈴木隆行が控える。183cmの長身FW三島康平へのアーリークロスは前節もチャンスを創出しており警戒が必要だ。

今回の富山はメンタル面が充実し、前節の湘南戦並みのパフォーマンスは約束できる。あとはゴール前での攻防で勝負強さを発揮できるかどうか。勝利への執念を高めて、決め切る・守り切る強さをみせなければならない。

以上

2014.06.13 Reported by 赤壁逸朗
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