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【J2:第18節 愛媛 vs 岡山】プレビュー:愛媛はサイドから活路を切り開き、9戦負け無しの岡山を止められるか。(14.06.14)

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前節、ホームで群馬に敗れた愛媛は2連敗。3連勝のあと、2試合続けて無得点で勝点を失った。その前節では18本のシュートを放ったが、シュート数ほど群馬を圧倒したわけでもなく、攻撃面では我慢して勝ち続けた連勝中も含めて物足りなさが残っている。その中でも、やはり課題はサイドの使い方だろう。愛媛は関根永悟や三原向平、キム ミンジェら本来であればワイドのポジションでしかけていく選手がいずれも戦線離脱中。ハン ヒフンや藤直也、村上佑介らが代役を務めることになっているが、得意とするポジションでない彼らはどうしてもディフェンシブになりがち。攻撃面で変化をつけられず、受け身に回って5バックになってしまうことも多い。その中でも「どうやってサイドで優位性を持つか」と石丸清隆監督も課題を持ってトレーニングに取り組んでいるが、前節ではその成果が見られなかった。

もちろん、その課題は両ワイドの選手たちだけで解決できるものではない。FWの西田剛は「もっと駆け引きが必要。ワイドが出て行くだけじゃなくて、引いて食いつかせて、僕らがそのスペースを使うこともやらないと」と前線との連携を重要視するが、やはりその関係性を作りながら相手との数的優位を作り、フィニッシュまで持っていかなければならない。今の愛媛は西田を頂点に、シャドーの河原和寿がスペースを作ったり堀米勇輝がドリブルでしかけたり、前の3人でフィニッシュまで持ち込むことはできる。ただ、それだけでは厚みが足りないし、相手を崩し切ることは難しい。

「動きが足りないし、どうやってスペースを見つけるのか。そこをトライして欲しい」と石丸監督は要求するが、根本的なところではもっとチャレンジする姿勢を持ち続けることも必要だ。村上佑介は「ミスで失ってはならないし、僕らが攻撃の起点にならないといけない。だけど僕らはチャレンジャーなのに、ミスを恐れて安牌なプレーをしてはならない」と前節の戦いぶりを自戒したが、やはりホームで見たいのはアグレッシブなプレーだ。たしかに前節のようにミスから失点をしてしまえば、どうしても消極的になってしまいがちになる。それでも「タフに戦うチーム」(石丸監督)という岡山を倒して連敗を止めるために、そして停滞した空気を一掃するにも今の愛媛には攻める姿勢が必要不可欠だ。

ただ、現在9試合負けていない岡山を上回るには運動量、集中力においても高いレベルが要求される。「岡山は守備の意識も高いけれど、カウンターの意識も高い。とにかく攻守の切り替えが速いので、そこには注意が必要になる」と林堂眞は警戒するが、最後までハードワークできるかどうかも重要なポイント。週末の愛媛は晴れの予報になっているが、急激に蒸し暑くなってきた最近の気候を考えれば、チームのコンディションも気になるところだ。そこは愛媛だけでなく、岡山も故障者が出ておりポジションによってはバックアップの力も試されている。しかし、そこでチームの底力を示しこの状況を乗り越えなければプレーオフ進出は難しくなる。特に、連敗をしている愛媛はここが正念場。17位に甘んじているだけに、これ以上連敗が伸びれば3連勝もふいになる。今季2戦目の「PRIDE OF 中四国」は愛媛にとっては最後まで、タイムアップのホイッスルが鳴るまでチャレンジをして勝ち切る力が求められる。

以上

2014.06.13 Reported by 近藤義博
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