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【J2:第17節 横浜FC vs 長崎】プレビュー:反攻の6月にしたい横浜FCと長崎。勝点3に必要なゴールへの執念とタフさで上回れるのはどちらか。(14.06.06)

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6月5日に関東地方も梅雨入りが発表された。これからの1ヶ月あまりは、暑さと湿気という悪条件の中での試合が続く。横浜FC・山口素弘監督の口癖である「タフさ」が求められる季節だ。一方で、この試合で対戦する横浜FCと長崎の5月の成績は散々だったと言って良い。横浜FCは1勝1分4敗で前節6試合ぶりの勝利をやっと挙げたばかり、長崎は3分3敗で直近の通算でも8試合勝利がない。だからこそ、すべてのチームにタフさが要求されるこの季節に、粘りと執念と泥臭さを見せて這い上がる必要がある。この試合は、反攻の6月のスタート地点となる。

横浜FCは、前節の群馬戦での勝利で5試合勝利なし、そして4試合連続無得点というトンネルから脱することができた。目指すポゼッションはできていたが、最後のゴールが遠く一瞬の隙を狙われて失点し敗戦するという展開が続いていただけに、先に得点することで、逆に精神的優位に立つ試合ができたことは、勝利へのパターンを1つ作ることができたという点で大きな試合だった。そのあたりを安英学は「点が取れたのが大きかったし、点が取れたことで力や勇気を得ましたし、どうしても勝つんだという気持ちがより出てきた」と語ったが、先にゴールをすることでピッチ上に現れる好循環を身を持って体感できたことは大きい。群馬戦のゴールは2点ともセットプレーだったが、山口監督が「得点に至ったのはFKからでしたが、ゴールへの執念と前向きのプレーが相手のファールを呼び込みました。そういうプレーが勝利を呼んだと思います」と語ったように、それぞれ裏へ抜け出したり、ドリブルからシュートに持ち込む決定機を作った上で生まれたセットプレー。この執念をこの試合も継続できれば、必ずゴールは生まれるはずだ。2試合連続無失点の守備陣がその集中力を保ち、先制点を挙げる積極性を持つことがこの試合の大きなテーマとなる。前節得た好循環をこの試合に継続したい。

横浜FCは、松下年宏、西嶋弘之とけが人が戻ってきて、松下裕樹、安のダブルボランチも安定してきたことは、上向きとなる大きな材料。守備に強みを持つ松下裕、安の組み合わせでは守備は非常に安定する反面、攻撃時の勢いは減るが、松下裕も「攻撃では前でもっと受けられるシーンを増やさないといけない」と語るように、次のステップアップへの意識は十分。また、松下年との兼ね合いで、攻撃の割合を試合の流れを見ながら微調整できる。陣容がそろってきた本来の強みをこの試合で見せたい。

対する長崎は、前述の通り8試合勝利から遠ざかっているが、僅差のところで星を落としている印象だ。昨シーズンは、強烈なプレッシングと思い切った切り替えでJ2に旋風を巻き起こしたが、今シーズンはそこにボールを持ちながら崩していく要素を加えている。その分、シュートまで手数を掛けたときのゴールへの道筋の点で少し苦しんでいる。しかし、3-6-1のサイドハーフからボールを落として崩していく展開、そして対角線に出て行く長いサイドチェンジは威力十分。前節の讃岐戦でも大きな効果を発揮しており、前半はほぼ相手を圧倒していた。長崎としては、早く狙いのパターンからのゴールを挙げたいところだ。長崎も、先制できれば持ち前のタフさ見せることは可能。昨シーズンの元気な姿に新たな攻撃パターンを加えた姿を見せたい。さらに、かつて横浜FCに在籍していた大久保択生はニッパツ三ツ沢球技場での完封を誓っているはずだ。

昨シーズン、長崎は横浜FCに対して2勝を収めた。いずれも、勢いに乗った長崎の鮮やかな攻撃に横浜FCは後手を踏んだ。今シーズンの長崎は昨シーズンとは状況は違うかもしれないが、その相性を生かして勢いをつけて試合に臨むはず。横浜FCは「三ツ沢の借りは、三ツ沢で返す」と銘を打っているように昨シーズンのリベンジを果たしたい。また、5月のトンネルからの脱出を狙う執念は長崎、横浜FCとも負けずに大きいはず。現在のところ、天気予報はあいにくの雨だが、必ずや熱戦になるに違いない。是非、ニッパツ三ツ沢球技場に足を運んでいただきたい。

以上

2014.06.06 Reported by 松尾真一郎
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