5月24日の第15節、快進撃を続けていた湘南を止めたのは愛媛でした。今季の湘南は、開幕から実に14戦全勝。2000年に札幌がマークしたJ2の連勝記録に並ぶ、14連勝を達成しました。その湘南をホームに迎えた愛媛。新記録樹立をより意識していたのは、湘南よりも愛媛の選手のほうだったのかもしれません。
試合の前、FW西田剛が「ただの連勝記録じゃなくて、新記録。止めたら大きなニュースになると思う」とストップ・湘南を誓えば、GK児玉剛も「記録を達成して、目の前で喜ばれるのは嫌だった」とモチベーションを高めていました。また、キャプテン吉村圭司の「記録を達成するかしないか、その試合が僕らに回ってきた。ということは、僕らに何かできることがあるからじゃないか。何より、記録を止める場に立てる以上は、止めないと」という言葉にも、湘南戦にかける強い決意が感じられました。
結局、愛媛の選手たちは有言実行。見事に湘南を止めることに成功しました。スコアは1−0。それでも愛媛が放った4本のシュートに対して、湘南が愛媛のゴールに浴びせたシュートは23本という試合内容でした。前半7分にショートカウンターで先制し、前半こそ追加点を狙う姿勢を見せた愛媛でしたが、後半は防戦一方。決勝点を決め、ヒーローインタビューに立った河原和寿の「いや、湘南強いっす」という第一声も、試合の内容を端的に表す象徴的な言葉でした。
ただ、西岡大輝は「危なかったのは自分たちのミスで失うこと。クロスを上げられても、中で枚数を合わせることはできていました。そしてシュートを打たれても最後は体を投げ出すとか、相手の視野に入るとか、細かいことは妥協せずにできました」と胸を張ったように、ピッチに立つ選手たちは冷静に湘南の攻撃に対応。児玉も「フィールドプレーヤーがしっかり体を張っていて、23本打たれたシュートも枠内に飛んだシュートは少なかったし、難しいシュートは少なかった」と仲間のふんばりに感謝しました。また、代健司も「試合はきつかったイメージしかありません(笑)。でも、やることははっきりしていて、勝つために今できることをチーム全体でやった結果。共通意識を持って戦えました」と力を出し尽くし、全員でつかんだ勝利だったことを強調しました。
もちろん、ただ達成感に浸っているだけではありません。河原は「走る量、ボールの動かし方など試合を見ればやはり湘南は強かった。僕らがそのレベルにいくために、どういう要因でそうなっているのか理解しなければ」と指摘。そして原川力は「今、結果が出ていることは助けになっているけれど、やりたいサッカーで勝てているわけではありません。例えばボランチでパスを交換したり、時間を作れば愛媛の時間帯が長くなる。守備がゼロで抑えてくれているわけだから、もっとボールに絡んで攻撃陣も頑張らないと」と課題を持つなど、今日もそれぞれの選手が次の千葉戦(5/31@フクアリ)に向けてトレーニングに取り組んでいます。
今季、クラブがスローガンに掲げる「一心」となって勝ち取った湘南戦の勝利。これで愛媛は4年ぶりの3連勝を達成しました。次節はクラブ初の4連勝がかかった試合。しかも、その相手は過去1分7敗で1度も勝ったことがない千葉です。2つの大きな壁が立ちはだかりますが、今の選手たちの充実した様子を見ていると、今度こそこの壁を乗り越えてくれそうな気がします。
以上
2014.05.29 Reported by 近藤義博
J’s GOALニュース
一覧へ- 2024 明治安田Jリーグ終盤戦特集
- アウォーズ2024
- 2024J1昇格プレーオフ
- J3・JFL入れ替え戦
- bluelock2024
- 2024 明治安田Jリーグ フライデーナイトJリーグ
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグエリート2024/25
- AFCチャンピオンズリーグ2 2024/25
- はじめてのJリーグ
- FIFAワールドカップ26 アジア最終予選 特集ページ
- 2024天皇杯
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE
テレビ放送
一覧へ明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off