5月24日のヤマザキナビスコカップ第4節で仙台は鳥栖に0-2で敗れ、準々決勝進出への道は断たれた。5月の公式戦で初めて喫した黒星は、「『悔しい敗戦』の一言」と渡邉晋監督が表現したほど重たいものだった。
しかし仙台にとって、残り2試合を無為に戦うわけにはいかない。このままで終わるわけにはいかない。
理由のひとつが対戦相手の状況である。今節ユアテックスタジアム仙台に迎えるのは、G大阪。リーグ戦では16位と苦戦しているが、ヤマザキナビスコカップでは調子を上げている。
G大阪は現在日本代表の今野泰幸と遠藤保仁を欠くものの、出番を得た選手が奮起し、バランスのいい戦いができている。前節・F東京戦では負傷から復帰した宇佐美貴史が活躍。目の覚めるような鋭い先制ゴールを含む2得点で勝負を決めた。彼を筆頭に、G大阪の選手たちが高い技術で相手の隙を突く力を証明した試合だった。また、このF東京戦では試合の途中で倉田秋を中盤の底に移してゲームコントロールを託す形も機能し、遠藤不在の場合に有効な布陣の選択肢を得た。
そのG大阪は、この試合で引き分け以上の結果を出すことにより、準々決勝進出が決まる。仙台はホームゲームで、相手に勝点獲得を許すわけにはいかない。
今季のJ1第3節での対戦は0-0。仙台はG大阪のシュート数をわずか1本におさえた反面、自らの11本のシュートをゴールに結びつけることができなかった。仙台はあれから監督が交代し、攻撃の選択肢を増やすべく練習を重ねている最中である。
仙台は前節に石川直樹と菅井直樹の両サイドバックが欠場して先発メンバーが代わったように、負傷した選手や疲労が蓄積した選手をフレッシュな選手に入れ替えて戦うことになりそうだ。メンバーが入れ替わった中でも、攻撃の手段を多く持てるかどうかがこの試合のポイントとなる。
特に負傷からの復帰を目指す選手と、ニューヒーロー賞対象のフレッシュな選手たちには、仙台のチーム内に新しい刺激を与えることが期待される。前者で言えばセンターバックの上本大海が速さを、FWの中原貴之が高さを生かし、公式戦復帰を狙う。
また、若手選手たちの刺激も重要だ。前節に悔しい思いをした二見宏志は「チームの結果に結びつくプレーをしなければ」という反省とともに次のチャンスをつかみ取ろうとしている。ボランチの藤村慶太はJ3のJリーグ・アンダー22選抜で経験を積み、GKシュミット・ダニエルはJ2の熊本で4試合を戦い多くの収穫を得た。彼らは今度は仙台で、ヤマザキナビスコカップのデビューを目指す。
そしてこの大会で第2節にプロデビューを飾った山本大貴も、「同期の活躍に刺激を受けているし、自分も負けていられない。相手の裏へ動き出す速さや運動量をもっと生かしてチームに貢献したい」と今節の出場に向けて士気が高い。
チーム内の刺激を力に変え、仙台はホームでの勝利を目指す。「“5月攻勢”の締めくくりの2戦です。(5月は)ひとつ負けたのですが、そこからいかに挽回できるか、我々の復元力を示します」という渡邉監督の言葉を、ピッチ上で実現したい。
以上
2014.05.27 Reported by 板垣晴朗
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