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【J2:第15節 京都 vs 群馬】プレビュー:勝利への危機感を持つ両チームの激突!京都はゴールへ、群馬は勝点3へ、執念が結実するのはどちらのチームか―(14.05.23)

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J2第15節、西京極で京都は群馬を迎え撃つ。京都は前節、水戸に大敗。バドゥ監督は試合が終わり、チームが京都に戻った時には「選手は切り替えていた」と感じたという。悔しい試合だったが、そこで感じることも多々あるので、考察を入れてみたい。
失点が多かった点については選手、スタッフの口からリスタートなどの細かい部分での緩みが指摘された。1失点目は京都のゴールキックが跳ね返されたのが起点で、3点目も京都のFKをつなごうとして奪われたもの、他にもスローインから走られてしまうなど不用意な失点が並ぶ。これは批判されても仕方がないと同時に、気を引き締めるきっかけにも出来る。これを経験とすべきだろう。

守備については、水戸戦では前線からプレッシャーをかける守備を敢行した。上手くいく場面も多く、攻撃の活性化にも繋がった。が、サッカーを深めるなら「引いた守備の利点」も考えたい。京都が引いて、縦パスを狙うことで、水戸に攻撃を組み立てさせるのだ。中盤で水戸の縦パスを狙い、前向きに奪ってカウンター。縦パスが狙われていると察知すれば水戸はロングボールを入れてくる。それを、しっかりと陣形を整えて跳ね返し、こぼれ球を拾えば、それで京都は攻撃に入れる。
プレスに慌てた水戸、その水戸がじっくりと攻撃を組み立てられるとは考えにくい。相手の苦手なやり方に持ち込むのも戦術の一つ。プレスばかりが良い守備ではなく「引いて守る利点もある」ということ。

ただ、MF中山博貴はプレスでいい形でボールを奪えたことに手応えを感じていた。だから「引いて守備をすべき」とはならず、前線からのプレスの方が効果的な場合もある。つまり、どちらが良いか判断するということ。「押し込まれて自陣で守ることが悪」ではなく「ボール奪取からの攻撃、そして得点奪取」で、圧倒的な強さを持てる様にならなければ、ということだ。
中山は「守備よりも、プレスからボールを奪って2点目を獲れなかったこと」を課題にしていたが、その通りだろう。結論は「点が取れなかった」こと。この点は前節をきっかけに危機感を持ってもらいたい。
昨季、勝点を逃した試合の傾向を見れば推察は容易。つまり、守るチームから得点を奪えず勝点を取り逃がしている。今季も第9節・愛媛戦でスペースを埋めた相手を仕留められなかった。次の湘南戦も押し込んでもゴールを奪えなかった。そして、前節の水戸戦も追加点が遠かった。これを改善しないとシーズンの結果はこれまでと変わらない。この危機感は持つべきだ。

前節の攻撃の形で、大黒将志に合わせようという意図は強く観られ、その形も磨かれているとも感じた。さらには、水戸のプレスを往なしてのボール運びも上手いと思った。そこは評価しても良いと思う。だが、前線に同じ様な形でボール入れるばかりでは攻撃が「一本槍」と言われても仕方ない。
今季、バドゥ監督は「サプライズ(驚き)」なサッカーを標榜している。相手チームを「驚かす」、表現はこれ以外にも、相手が「あ!」となる攻撃、相手が「えっ?」とする攻撃、相手を動かす攻撃、相手の意表を突く攻撃、相手の逆を突く攻撃、相手の裏を突く、相手の裏をかく、相手の背後を突く、相手の死角を取る、相手を惑わす、相手に的を絞らせない、相手が対応に回る攻め、相手が対応しきれない攻撃、相手が首を何度も動かしボールばかり見る様にさせる攻撃……、他にも色々あるだろう、これらをプレーで表現していこうということだ。
試合で例を挙げるなら、第8節の松本戦。先制されながら、逆転まで持ち込んだ。同点弾は左サイドの中盤が持ち、崩し切った。2点目は最初の大黒へのパスはカットされたが、すかさず拾って大黒へつないだ。相手は対応しきれなかった。サイドや裏へのスペースへ何度も走り込む、相手が対応しきれない攻撃があったはず。
他にも、サイドで持ち込み、ボール地点を一つ中に移動するだけで、視野が変わり、パスコースが一気に出来ることもある。要は、急がずに相手を揺さぶる余裕も大事だということ。もちろん、これまでの大黒に合わせる攻撃も大事。だが「単調になれば相手も守り易いし、驚きは生まれない」ということだ。

さて、今節の対戦相手は群馬。前節は北九州と対戦し、開始早々の8分にクロスのこぼれを野崎桂太が決めたものの、1−2で逆転負けを喫している。結果は伴わなかったが、群馬・秋葉忠宏監督は内容の手応えを感じていた。だが、勝利への危機感は持っている。まず京都が気をつけることは、相手の感触を掴む前に不用意な失点はしないことだろう。そして、一番大事なことは「点を獲ること」だ。
群馬は3バックでその前に一人配置する守備布陣。両サイドが下がれば5バックになる。状況では5バックの3ボランチもあるかも知れない。ここを崩していくということ。遅攻を効果的に繰り出しつつ速攻も―。要は、どんな攻撃でも繰り出せることを認識すること。そして、どんな攻撃からでも点を獲れる自信を持つこと。自信を持ってトライする、たとえエラーの山を築こうとも、一つ、二つとトライを実らせて自信を深めること。今節から「点を獲れる京都」へ、危機感を持って挑んで欲しい。

以上

2014.05.23 Reported by 武田賢宗
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