岡山は前節・岐阜戦に勝利して今季2度目の2連勝を飾った。が、練習場では取材メディアの口からさえも連勝という言葉は出ない状況で、この長崎戦に向かっている。影山雅永監督は、「GWの5連戦の後、多少のゆるみはあったが、それを乗りきれたのが岐阜戦。これから続く上位チームとのゲームで必要なものは、勇気、怯みのなさ」と話す。前節は、岐阜が岡山の良さを消そうとするのではなく、自分たちの繋いで崩す、という形を狙っていたこともあり、たとえば福岡戦や熊本戦の時ほどは厳しい展開にはならなかった。しかし決定機を作りながら、追加点を奪えなかったこと、またゲーム終盤の引いた守備から失点したことは反省点として刻まれている。
同時に、際立ったパフォーマンスを見せる選手が多くいるのが、現在の岡山でもある。左ワイドの三村真は、「去年に比べると集中力が違うと思います。ボールを失なわず、最後は必ずクロスで終えていることは自分の持ち味だと思うので、1試合で何度も出せるようにと思ってやっています」と話す。最終ライン右の鎌田翔雅は、「今回、このプレーが良かったから、と考えるよりは、よりよい選択肢について考えていこうとしています」。そして彼らが、「相手も走ってくる。だから、どれだけ気持ちを出してプレー出来るか」がポイントになると話すのが、今節・長崎戦だ。
長崎のフォーメーションは【3−4−3】で、岡山とはすべてのポジションで互いが向き合う形となる。ここまで5得点の佐藤洸一に代わって、5月6日の第12節以降、今季加入のイ デホンが前線のトップに入っている。2シャドーには、タフな運動量を誇る奥埜博亮、今年愛媛から加入した東浩史のほか、それまでボランチだった黒木聖仁や、今節は出場停止だが、様々なポジションで役割を果たせる前田悠佑らが入り、連動した攻撃を仕掛けるチームだ。第3節から第10節までの7試合負けなしで、第5節・東京V戦は5−1、第7節・福岡戦は5―2と大量得点を奪って勝利するなど、昨年、J2新加入ながらプレーオフに出場した実力と勢いを今年も見せつけていた。しかし5月に入ってからは、2分2敗と結果だけ見ると華々しくはない。得点数も伸びていないが、それは結果だけで、第11節の磐田戦でも優位にゲームを進め、第13節・京都戦にも善戦するなど、チーム内部の熱い動きは感じさせる。
長崎の特徴のひとつとして、3バックの左右の選手が得点を決めている点が挙げられる。前節・栃木戦では今季初出場の藤井大輔が先制点を決め、古部健太は第9節、第12節で果敢なオーバーラップからゴールを決めている。09年半ばから10年、岡山でプレーした野田紘史が左WBや最終ライン左で、そのスピードを生かしたプレーをしている。また、昨年10月の長崎での試合でゴールを決めた小松塁や、攻撃の起点となる黒木にも注目したい。
潮流を自らに寄せようと乗り込んでくる長崎と、自分たちの力を信じて精一杯のゲームをやりたい岡山。強くプレスをかけ、セカンドボールを拾い、攻守の切り替えを素早く行う。「1対1のところでみんな負けなければ勝てると思います」という三村真のシンプルな言葉以上の真実はない。
以上
2014.05.23 Reported by 尾原千明
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