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【J2:第14節 湘南 vs 福岡】レポート:ゴールに結ばれた「チーム」。湘南が勝利、福岡は粘り強く戦うも連勝ならず。(14.05.19)

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0−0のまま、時計は85分を回っていた。GK秋元陽太に始まったボールを繋ぎ、湘南は右サイドへと展開する。菊池大介のクロスを三竿雄斗が折り返し、ボックスに侵入していた永木亮太が落とすと、これに吉濱遼平が反応、反転しながら左足を振り抜いた。86分、湘南がついにゴールをこじ開けた。

交代からわずか3分の出来事だ。さらに言えば、今季初めて掴んだ出場のチャンスでもあった。「早く出番が来いと思ってワクワクしていた」と思わず口をつくほどに、漲るものがあったのだろう。難しい体勢からのシュートにも、「何がなんでも決めてやるという気持ちがボールに乗っかって入ったかなと思います」殊勲の吉濱は振り返った。

ゲームは立ち上がりから湘南が攻勢に出た。相手陣内で長くを展開し、シュートを重ねていく。守備に回れば局面ごとにグループで奪い、マイボールとなればパスを出しては動いて、アングルをつくりながらゴールへの道筋をつけていく。

だが、「シンプルにクロスを入れてもはね返される印象はありました」と遠藤航が振り返ったように、対する福岡のゴール前もまた堅かった。「イメージしていた湘南よりも非常によかったですし、立ち上がりに決定機をつくられて慣れるのに時間がかかりました。でも悪いながらも0で折り返せた」そう中原秀人が言えば、古賀正紘も、「ある程度危険な形をつくられることは想定していましたし、どんな形であれ、前半を0で抑えられたのはよかったと思います」と語る。攻撃の良さを示すことはできなかったものの、湘南が不用意に失えばカウンターに転じるなど時に刃をちらつかせつつ、後半勝負に持ち込んだ。

後半もゲームの構図は変わらない。湘南はクロスやサイドチェンジ、縦パスとオーバーラップを織り交ぜながら、セットプレーを含めてゴールに迫る。岡田翔平と岩尾憲が入り、ポジションチェンジとともにピッチには新たな息吹も送り込まれた。かたや福岡も中原や坂田大輔、途中出場の平井将生らがシュートを狙うなど反撃の糸口を探った。そうした流れのなかで、湘南がついにスコアを動かしたのだった。

再び、遠藤は言う。
「できれば前半に点を取りたかったですけど、何回もクロスを上げたりオーバーラップしたり、そういう動きを続けたことが最後に得点に繋がったと思う。その意味では、今日はしっかり湘南スタイルをやり切ったからこそ2得点という結果が付いてきたと思います」

先制点が決まるやコーチ陣はベンチを飛び出し、スタジアムも歓喜に爆発した。背景には終盤まで無失点に抑えた全員の献身があり、ネットこそ揺らせずとも相手にリズムを渡さなかった攻撃の連動があった。そうしたそれまでの戦いを束ね、最後に吉濱がゴールに結んだ。采配の妙とともに、「チーム」を思わずにはいられない。湘南はさらに吉濱と岡田がショートカウンターに転じ、勝負を決定づける2点目を挙げた。

それぞれが役割を果たし、湘南の開幕連勝は14に伸びた。プレイヤーがワクワク躍動していればこそ、観る者はいっそう魅了される。想像だに及ばぬプレッシャーに身を浸しているに違いない彼らが、じつにたくましい。

以上

2014.05.19 Reported by 隈元大吾
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