今節は、ブラジル・ワールドカップ(W杯)日本代表メンバー発表後初のJ1リーグの試合となる。F東京からは森重真人、権田修一が、G大阪からも遠藤保仁、今野泰幸が日本代表に選出されており、この試合は今節最多となる代表4選手を観戦できるカードとなった。
そして、W杯中断前最後のリーグ戦でもある。ただし、お祝いムード一色にはなれない事情がある。F東京は現在リーグ12位、G大阪も同11位と、互いに思うように勝点を積み上げられていないからだ。
しかし、G大阪は宇佐美貴史の先発復帰後、今季初の連勝を飾るなど、復調の兆しを見せている。特に、前節名古屋戦は、中盤で優位性を保った“らしい”展開で勝利を収めている。複数人が絡んだ攻撃が生まれたのは宇佐美が復帰し、遠藤が本来のボランチに戻ったことも大きな要因だろう。
より深刻なのはF東京の方だ。こちらは4戦勝ちなし。特に、ここ4試合無得点の得点力不足に、フィッカデンティ監督もため息が続く。だが、思うような試合ができていないかと言えば、決してそうではない。ゲームプランに近い展開を演じながらも、ゴールを決めきれず、相手に少ないチャンスをモノにされる後味悪い試合ばかりが並ぶ。指揮官も首を傾げて言った。
「あらゆるシーンのあらゆる角度から我々はゴールを探したが、やはり最後までみつからなかった。いま、我々には得点が決まっていない事実が重くのしかかっている」
さらに、こうも続けた。
「3月23日の川崎F戦以降は、失点も少ない。それは、どん引きして守って失点を少なくしている訳ではない。前線からしっかりとアタックを仕掛け、相手に思うようにプレーをさせていないからだ。だからこそ、語る言葉を見つけることは難しい」
確かに、4失点を喫した川崎戦以降は、9試合6失点で複数点を許した試合はない。今季整備を進めてきた守備は最低限の成果を得ているだけに、いかにゴールネットを揺らすかが問題だ。決定機を創出できているだけに、悩みは根深いとも言えるだろう。
フィッカデンティ監督は「選手に自信を持たせ、今の高いパフォーマンスを続けさせていくしかない。選手を信頼しているし、必ずチャンスをゴールに変えてくれると信じている。だからこそ、考えすぎて、今できることができなくなってはいけない。いまの状態を継続し、自信を持った状態で試合に挑み続けていれば、ほんの少しの幸運によって状況が好転することもある」と述べている。
攻撃性の高いG大阪との中盤の争いはこの試合の見所だ。F東京が彼らの早いパス回しに対し、守備時に中盤を3枚で対応するのか、それとも横のスライドが間に合わないと判断して中盤を4枚で臨むのか。フィッカデンティ監督の判断に注目が集まる。そして、F東京にとっては、やはりゴールだろう。この状態で中断期間を迎えるのは少々危険だ。
互いに連戦を終え、コンディション調整と、ゲームプランの落とし込みにも十分に時間を割けたはずだ。6月の彼の地を目指す4選手が集う一戦は、期待に違わぬ試合になるだろう。
以上
2014.05.16 Reported by 馬場康平
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