●渡邉晋監督（仙台）：
「まずは、5月攻勢を続けていこうという話のなかで、『前節逆転勝ちしたことや、その前の徳島戦でも無失点勝利をできたところの勢いを持って、試合に入ろう』という話しをして、ゲームに入りました。前節の前半のふがいなさというところは、我々はすかさず取り返さなければいけなかったところであり、そういった意味では、前半の試合の入りは、確かにＣ大阪さんの攻撃に押し込まれた部分があったとはいえ、決して選手はひるむことなく、バランスよく守りきることができていたと思っています。そのなかで、チャンスは少なかったが、前半から隙を突いて仕掛けて行こうという姿勢は、存分に見せられていたので。そのあたりが、後半の梁（勇基）の決勝ゴールにつながったのかなと思います。最後、何度か危ない場面もありましたが、選手が本当に集中して守りきってくれたというところは、選手の成長を感じています」

Ｑ：梁選手のゴールについて、途中起用した佐々木選手、赤嶺選手が絡んだものだったが、一連のゴールの評価を改めてお願いします。
「多少、前半はボールを取り返したところのミスが相次いでいたところがありましたので、『まずは相手を見ながら、相手の下がり具合を見て、間が空いてくれば、つなげるよ』という話しをしていました。そういった部分で、1つ持ち出した先に、選手が関わっていくという（ゴールの形のような）意識は、非常によかったと思います。ゴールシーンについても、たくさんの人数が絡んだなかでのゴールだったので、狙い通りというか、選手がよく決めてくれたゴールだと思います」

Ｑ：今日はゲームプラン通り、守って囲んで、最後に隙を突くことができたと思うが、そうできた要因は？
「冒頭にも申し上げましたとおり、前半、押し込まれた部分はありましたが、メンタル的に勢いを持って入ろうといった選手たちの姿勢は、前節の神戸戦にはなかったものだったと思います。そういったメンタリティーを持ちながら、コンパクトに、オーガナイズをしっかり整えたなかで守るということを、共通理解を持ってやりきれたと思うし、距離感よく、バランスよく守れていたことが、一番の（勝利の）要因だと思います。そこからボールをつなぐというところは、先ほども申し上げましたとおり、前半はミスもありましたが、後半はそこをうまく修正して、うまく相手の重心を利用しながら、その背中をとるといったところができたかなと思います」

Ｑ：これで3連勝となり、5月攻勢という言葉がいよいよ現実味を帯びてきましたと思われますが、今後への手応えは？
「もちろん、5月攻勢の4つ目というところを、選手はみんな、本当に自信を持って臨んでいかなければいけないし、まだまだ終わりではないという気持ちでいます。間違いなく、勝利で得られる自信というものは、選手、チーム全体に、今、持ち続けているので、そのあたりを引き続き、プラスにして進んでいかなければいけません。修正点というところでいえば、前半のピンチだったり、前半に何度か背後をとられたシーンだったりとかは、まだまだ改善できる余地があると思います。そのあたりは、また、私なりにも分析をして、フィードバックしていきたい」

Ｑ：ちょうど昨日で監督が就任されてから1カ月でしたが、この1カ月はどういうふうに感じていたか？
「1カ月経ったのが、全然自分でも分かっていなかったので、何とも言えないところはあります。ただ、選手と一緒に、ここから踏ん張ってはいあがってやろうというところで、走り出してから、勝ちと負けを繰り返すなか、私なりにもようやく落ち着いて仕事に取りかかれたのかなというところはあります。でも、それは何よりも、選手が本当にひたむきに取り組んでくれている、日々のトレーニングのところが、私にとって、すごく自信というか、手応えになってきた部分はあります。それをピッチで選手が伸び伸びと表現できるようになってきたというところがあり、私は選手に感謝するところです。まだ先は長いので、今までの分を取り返さなきゃいけないですし、まだまだ先、これからもう1つ、もう1つというところで進んでいきたい」

以上