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【J2:第13節 群馬 vs 讃岐】プレビュー:「7戦勝ちなしの群馬 vs 12戦未勝利の讃岐」。勝利の渇望を、勝点3に変換するのは群馬かそれとも讃岐か?ゲーム終盤の攻防がカギ。(14.05.11)

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安心している暇はまったくない。前節山形戦、ルーキー大津燿誠のアディショナルタイム弾でドローに追いつき連敗を6で止めた群馬。クラブワーストタイの7連敗だけはかろうじて逃れたが7戦勝ちなし。これ以上の停滞は許されない状況だ。今季J2昇格を果たした讃岐はここまで12戦未勝利とはいえ、群馬が勝点3を得られる保証はどこにもない。負けられないという状況が、逆にプレッシャーとなる危険性もある。群馬は、見えない重圧を乗り越えて8試合ぶりの勝利を狙う。

「何回、やられたら気がつくんだ!」試合2日前、9日の練習で秋葉忠宏監督のゲキがグラウンドに響き渡った。讃岐戦へ向けた実戦練習のセットプレー編でレギュラー組があっさりと2失点、さらにカウンター守備でも甘さがみえた。群馬は、讃岐戦のポイントのひとつとしてセットプレーとカウンター対策を挙げているが、その重要な練習で集中を欠いたプレーが続出。指揮官の堪忍袋の緒が切れた。「甘さが残っている限り、上には行けない。選手全員がそれを理解しなければいけない」(秋葉監督)。群馬は気持ちを入れ替えて讃岐戦へ臨む。

讃岐はもはや簡単に勝てる相手ではない。開幕から12試合勝ちなしだが、開幕当初と比較して失点は著しく減少。讃岐は、群馬が敗れた福岡、千葉とも粘り強く戦いドローへと持ち込んでいる。攻守に課題はあるもののクラブ一丸となってJ初勝利を目指す姿勢が、群馬の脅威となることは間違いない。ファンソンスは「讃岐以上に強い気持ちを持ってピッチへ立たなければいけない。早い時間帯に先制点を奪って流れを作りたい」と決戦へ向かう。

12戦未勝利の最下位讃岐に対して19位群馬は7戦勝ちなし、現在順位こそ群馬が上だが勝てていない状況は同じだ。両チームの時間帯別得失点をみると、群馬にとっての不安材料が浮き上がってくる。群馬の総失点17のうち、約65%にあたる11点はゲーム終盤61分以降。対する讃岐は総得点7に留まるが、約70%にあたる5点は61分以降に奪い取ったもの。試合状況によるところもあるが、データ上は「終盤の失点が多い群馬」と「終盤の得点が多い讃岐」とのバトル。「90分間を通じて集中して戦う必要がある」(青木孝太)。群馬勝利のカギは、ゲーム終盤の攻防にある。

群馬はJ2ルーキー讃岐を迎える今節を集客試合に設定してスタンドの盛り上げを図る。昨季は長崎戦(昨季J2・1年目)で同集客試合を展開したが、逆に相手の闘志に火をつける結果となり1−2で敗れている。群馬はスタンドの声をプラスのチカラに変えるゲーム運びをしなければいけない。「多くの来場が見込まれるゲームで一度も勝っていない讃岐に勝利をプレゼントするわけにはいかない。神経を使うゲームになるがプレッシャーを力に変えてサポーターに勝利を届ける」(秋葉監督)。勝利への渇望をゴールという結果に変換することが群馬勝利の条件だ。

以上

2014.05.10 Reported by 伊藤寿学
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