大型連休が終わり、11日間で4試合開催というハードスケジュールも終わりを告げた。とはいえ、この過密日程で蓄積された疲労が残っていないはずがない。疲れが溜まっているということは、即ち走力とハードワークに支障をきたすということ。ホームの松本はそれをストロングポイントに掲げており、アウェイの横浜FCも同様に「日本一走り勝てるチーム」宣言として毎ホームゲーム後に走行距離を公式サイト上で発表している。お互いに相手よりも走り勝つというキーワードを掲げている以上、その点で下風に立つことは許されない。その点もこの一戦のポイントになることは間違いない。
その両チームの状況だが、まず松本はこの4連戦を3勝1敗の好成績で乗り切った。「連戦を戦い抜き、結果も出ているのでチームの雰囲気は良い。やはり勝てば明るくなる」と岩上祐三が笑顔を浮かべるように、上手く歯車が噛み合っている様子がうかがえる。前節・大分戦は中2日という短いインターバルで遠距離でのアウェイゲームとなったが、試合開始から出足も鋭く、大分に終始優勢を保った。ボール保持力も高く、為田大貴と松本怜のサイド攻撃も怖さを発揮した大分に対し、松本は攻守の切り替えも早く、やるべきことが明確だった。もちろん第10節・富山戦のようにエンジンのかかりが悪いゲームも顕在しており、試合・時間帯ごとの好不調の波の大きさは気にかかる。常に安定した試合運びが出来るように努めたいところだ。
対する横浜FCは、4連戦を1勝3敗と波に乗れなかった。その要因は幾つか挙げられるが、ここまでのチーム総得点10点(1試合平均0.83点)という得点数に眼が行く。なかでもフォワード陣に火が点いていない。「田原豊と大久保哲哉がチームを離れ、ホナウドとパク ソンホが加入したが、まだ馴染んでいないようだ」と反町康治監督は分析する。しかし、「特に中盤には個人で打開出来る能力を持つ選手が多く、うちは得意じゃない」とも。指揮官の言葉通り、中盤の人材は多士済々だ。内田智也、野崎陽介、飯尾一慶、小池純輝、小野瀬康介、寺田紳一、松下裕樹。さらに第10節・讃岐戦で決勝点を挙げた野村直輝に「大学時代から知っている」(反町監督)安英学と、新進気鋭のルーキーから代表経験者までが揃っており、名前を挙げればきりがない。山口素弘監督は今季ここまで対戦相手やコンディションに応じて並びや選手構成を替えているが、誰が出場しても質の高いボールポゼッションが可能だ。
試合当日の予想最高気温は25℃となっており、疲労の残る身体には厳しい天候となりそうだ。それでも松本としては横浜FCにボールを持たれる時間が長くなることを想定しての我慢比べをしなければならない。対する横浜FCは攻守の切り替えの早い松本に屈することなく圧力をかけ続けることでスペースを作り突いていきたい。どちらにしても隙を見逃せない、一瞬の攻防が勝敗を左右する試合となるだろう。
最後になりますが、横浜FCで強化・編成に尽力された田部和良氏が5月9日永眠されました。ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。
以上
2014.05.10 Reported by 多岐太宿
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