否が応にも2人の選手にスポットライトが当たるだろう。
横浜FM・齋藤学と鳥栖・豊田陽平のことだ。今節が12日のブラジルワールドカップ日本代表メンバー発表前の、最後のアピールタイムになるからだ。共にこれまでの代表招集で定位置を掴みきれていない状況。ここ最近のデキから察するに、2人とも焦りを募らせているに違いない。齋藤はコンディション不良から2試合連続先発落ち。豊田はここ3試合、ゴールから遠ざかっている。
プロサッカー選手にとって、ワールドカップは夢舞台であり、出場するかしないかで、リアルに人生が変わると言っても過言ではないだろう。よって、この状況下で2人とも平常心で臨むのは難しいのではないか。普段よりも力んでも仕方ない。齋藤なら強引にドリブル突破を仕掛けて止められることがあるかも。豊田なら多少無理な体勢でもシュートを打ち、枠を外すこともがあるかも。そこは少し大目に見てほしい。
だが、その一方で、そんな鬼気迫る精神状態でも、落ち着き払い、きっちり結果を出せるのが、真のワールドカップメンバーだとも思える。俗に言う“持っている男”になれるのか。齋藤と豊田の一挙手一投足から目が離せそうにない。
チームに目を向けると、試合をする前の条件で一つの大きな違いがある。コンディション面だ。横浜FMは6日にゲームがなく、久々にゆっくりと今週を過ごした。さらに4、5日はオフになり、英気を養った。連戦で擦り減った体力、メンタル面のケアもできたに違いない。
片や鳥栖は、今節まで続く5連戦の最後の一戦を迎えることに…。いくらJリーグ屈指のタフさを誇る鳥栖とはいえ、疲れていないといったら嘘になる。相手とのコンディション面の差をどのように埋めるかが、焦点になりそうだ。普段通りのサッカーで走りまくるのか、それともある程度、ブロックを敷いてカウンターを模索するのか。大まかにその二者択一だとしたら、鳥栖の尹晶煥監督は前者を選ぶのではないだろうか。前節、6日の柏戦(1−0)も自分たちの持ち味である“走るサッカー”を貫いた。横浜FMの選手たちも、それを受けて立つつもりだ。
ポイントになるセカンドボール争い。具体的には豊田に放り込まれた先でのセカンドボール争いになる。たとえ拾ったとしても鳥栖の選手は、猛然とプレスを掛けてくる。そこで「ボールを下げ過ぎると、そのまま押し込まれてしまう。また足元に丁寧に繋ぐと相手のプレスに食われてしまうこともある。だから、アバウトに相手のサイドバックの裏に蹴ることも必要かなと思う」と、滑らかな口調で三門雄大は分析。イメージはだいぶ出来上がっているように感じた。
暫定首位・鳥栖と12位の横浜FMとの一戦。齋藤と豊田の個の戦い、セカンドボールを巡る争い、2つの醍醐味をじっくり堪能したい。
以上
2014.05.09 Reported by 小林智明(インサイド)
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