スコアレスで迎えた後半アディショナルタイムに、大宮GK江角浩司が前方に大きくボール蹴り出した。そのボールに長谷川悠が反応する。そこで、ミスが起こる。マークに付いていた森重真人が判断を迷い、あっさりと交わされてしまったのだ。吉本一謙も懸命にカバーに入ろうとするが間に合わず。長谷川の放ったシュートは、権田修一の手をすり抜けてゴールネットを揺らした。
大宮はこの劇的ゴールに沸騰し、F東京はガックリと肩を落とした。試合後の監督会見も明暗がクッキリと分かれた形だ。大宮の大熊清監督は、興奮を抑えるようにして一つ一つ言葉を選んでこう語った。
「普段通り気迫がこもった試合をやろうと選手たちを送り出した。非常に苦しい時間帯も長く、けが人もいた。ただ、サッカーには不思議なところがあって、 そういった気持ちの部分で相手のシュートが外れたりした。我慢して、どうにか勝ちをたぐり寄せることができて良かった。今日に限っては急遽のアクシデントで出場した控えの選手が仕事をしてくれた。控えの選手も含めて100%以上の力を出し切ってこういう試合をすることが、選手を育てチームを育てていく。次の試合もこういう試合ができるように、精一杯頑張っていきたいと思います」
そして、F東京のマッシモ・フィッカデンティ監督は、悔しさを堪えつつ、言葉を絞り出した。
「相手は、自陣のペナルティーエリア内で プレーした印象すらありました。サッカーというのは、こういうもの。1回のミス、1本のシュートで、90分間攻めあぐねて負ける。残念ながらサッカーの良いところであり、厳しい部分でもある。相手監督の意見もおそらく同じようになるでしょうし、ほとんどコメントする必要がないと思います。ほとんどまともなシュートを打っていないチームが、試合を支配したチームに勝つということがある。それがほかのスポーツとの違いでもある。チーム単位でこの負けを消化しなければいけない」。
試合開始から大宮は最終ラインに5人を並べ、スペースを消してきた。F東京は、それを攻めあぐねた。それでも決定機を何度かつくった。特に後半開始直後の渡邉千真のシュートと、70分の河野広貴がクロスを合わせた形はどちらも決定的だった。しかし、それでも得点が生まれず。スコアレスドローになるかと思われた矢先の失点だった。
大宮は第4節以来の勝利を挙げ、F東京は3連敗を喫した。土壇場でのミスに、森重真人は「今日は本当に申し訳ない。僕は、その一言しか言うことがない。次で取り返したい。自分の判断ミス、普通にクリアしていれば…」と猛省した。だが、互いの守備陣の奮闘が目立っていた試合でもあった。それに応えた大宮と、応えられなかったF東京。この0−1地獄から抜け出すために、いま、必要なのはゴールだ。
以上
2014.05.07 Reported by 馬場康平
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