「前節の試合が終わった時点ではメンバーから外して考えていました。18人の名前を発表したときも彼の名前は入っていませんでした」
西野朗監督は、この日の殊勲者をもともと鹿島まで連れてくる意思はなかったことを明かした。しかし、「前日、本人が直訴というか『できる』と」。「彼は、制限してセカンドハーフからというタイプの選手ではないし、本人はやるということだったので、そこを尊重しました」と、考えを翻し先発での起用に踏み切った。
ケガを抱えながら出場を直訴した玉田圭司は、並々ならぬ決意でピッチに立っていた。
「今後を踏まえて今節はとても重大な試合になると感じた」
名古屋の攻撃は玉田から始まるといっても過言ではなかった。くさびのパスを受け、小川佳純や枝村匠馬と細かくパスを繋いで中央のエリアを崩していく。
35分には、右サイドの深い位置まで侵入。クロスは曽ヶ端準に弾かれたものの、それを小川が頭で押し込み先制点を呼び込む。その後、名古屋にとっては厳しい判定でPKを献上し同点に追いつかれると、後半、鹿島が攻勢に出たところを痛撃。54分、カウンターからゴール前に飛び込み決勝点を奪う活躍を見せた。
「今日に関しては、玉田選手にやられてしまった」と、鹿島のトニーニョ・セレーゾ監督も脱帽。
「彼が危険な選手であることは、僕は昔から対峙してきた選手ですので注意を促したのですがなかなかうまくいかず、若さと34歳の経験値の能力差が簡単に埋められませんでした。特に、カウンターを引っ張るタイミングや位置、あるいは攻撃時の彼が引き出すボールの位置というものが非常にすばらしく、やられてしまったことは認めざるをえません」
そう言って躍動したストライカーを素直に讃えた。
鹿島は、連戦の疲労を考慮したメンバー構成で名古屋を迎え撃とうとしたが、狙い通りの試合とはいかなかった。今季、リーグ戦では初先発だった梅鉢貴秀は前半41分で交代となり、大きな期待を寄せられる植田直通も名古屋のFW陣のパス回しと速さに付いていくことに集中するあまり、守備組織の連携を欠く要因となっていた。
ただ、勝点を失う結果となったが、得た経験は大きい。
「植田がもっと声を出せるようになって、俺が植田みたいに負けん気が強くなればもっとよくなる」
そう言って前を向いたのは若いDFラインをまとめる昌子源。柏戦につづき連敗となり、ホームではすでに4敗目を喫したが、第8節で神戸に負けた悔しさが次節で広島に勝つ原動力となった。すぐにやってくる次節・川崎F戦(5/10@等々力)に向け、下を向いている時間はない。
以上
2014.05.07 Reported by 田中滋
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