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【J1:第11節 清水 vs 鳥栖】プレビュー:両チームとも上位進出のために本当に大事な一戦。清水は鳥栖のストロングポイントを封じ、公式戦ホーム4連勝を飾れるか(14.05.02)

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今季、躍進の予感を漂わせている両チームがゴールデンウィーク連戦で激突。どちらも前節で連勝が途切れる敗戦を喫しており、ここは絶対に連敗を避けたい状況。戦術的な対決軸も明確な中で、清水が勝てば順位が逆転するということもある。気温の上昇も予報される中、ピッチ上はさらに激アツの戦いが繰り広げられるはずだ。

ホームの清水は、前節の鹿島戦は公式戦6試合ぶりの敗戦(1−2)となったが、試合内容に関しては「素晴らしいスピリットを見せ、試合の多くをコントロールできていたと思いますし、結果は残念ですが、前向きに考えられる点が多かった」とアフシン ゴトビ監督も選手たちを称賛。カシマサッカースタジアムで多くの時間、鹿島を上回るサッカーができるチームは限られている。その意味では、敗れたとはいえ選手たちには自信となっている。
8日間で3試合目ということで懸念される疲労に関しても、「全員が使える状況にある。もしメンバーを変えるとしても、それは休ませるのではなく戦術上の変更になるでしょう」とゴトビ監督も自信を見せる。前々節の仙台戦では長沢駿の負傷離脱による混乱が多少感じられたが、鹿島戦ではあまり感じられなかったので、今回も好調なチーム状態を継続できる可能性が高いだろう。

一方、鳥栖のほうも、リーグ3連勝の後、前節はホームで広島に1−2で敗退。さらに、前節の退場により日本代表候補の左サイドバック・安田理大が出場停止で、清水にはまだ勝ったことがない(1分3敗)という対戦成績もあり、ここはチームとしての踏ん張りどころ。ただ、プレースタイル的にもアウェイで勝てる要素は十分に持っており、清水戦初勝利に向けて、かなり気持ちは入っているはずだ。

そうした両チームの状況下で、勝敗を分ける大きなポイントになるのは、清水がいかに鳥栖のストロングポイントを封じるかという部分だろう。鳥栖の強みとして、まず絶対的なのはエース・豊田陽平の存在だ。ロングボールやクロスのターゲットとして抜群の強さを発揮し、シュートを狙えなくても、味方に正確なボールを落としてアシストやカウンターの起点を作り出すことができる。頭だけでなく足での決定力もあって、ここまで7ゴールで得点ランキングのトップタイに立ち、なおかつアシストも多い。これほど警戒すべき選手がはっきりしていて、相手チームから厳しくマークされている中で、これだけ結果を出しているのはすごいことだ。

それに対して清水のほうは、右サイドバックのヤコヴィッチ、センターバックの平岡康裕とカルフィン ヨン ア ピンと1対1に強いDFが多く、単純に豊田1人にやられてしまう心配は少ないが、豊田にボールが入った後のセカンドボールを拾われてしまうと苦しくなる。そこは清水の選手もスタッフも十分に理解しており、しっかりと対策は考えている。ただ、「(ボランチの)六平(光成)も竹内(涼)も急成長していて、ポジショニングや予測が良くなってきて、セカンドボールもよく拾えている」(ゴトビ監督)と、現状の布陣に自信を見せる。そんな中で、清水がどうセカンドボール対策を施してくるかという部分は、今節の大きな注目点となってくる。
また、豊田を警戒するあまり自陣でのファウルが多くなってしまうと、鳥栖のもうひとつの武器である藤田直之のロングスローも含めたセットプレーが生きてくる。逆に清水は、今季セットプレーでの失点が多く、前節の2失点はどちらもセットプレー絡みだ。そのため、ここ3日間の練習ではセットプレーの守備、とくにリバウンドを大きく弾き返すという部分に注力してきた。その成果が今節でどれだけ表われるかにも注目したい。

ただし、相手に応じて戦い方を変えるのは、清水のスタイルではない。その意味でも、鳥栖のストロングポイントを抑えるためにもっとも有効なのは、自分たちがボールを支配し、危険な位置でのボールロストを減らすということだ。清水がボールを持つ時間が長く、鳥栖は全体が引いて低い位置でしかマイボールにできないという展開になれば、豊田に長いボールを入れても、そのセカンドボールをなかなか拾うことができないからだ。
そのためにも「落ち着いてボールを保持するところはしっかり保持して、速く攻めるところは速く攻めて、メリハリをつけてやっていきたい」(竹内)という部分が重要になる。
そして、そうした展開に持ち込めれば、今の好調な攻撃陣なら鳥栖の堅守をこじ開けることも十分に可能なはずだ。清水が先制点を決めれば、4月の今までのゲームを見ても冷静にそれを守り切る戦いができており、かなり優位に立つことができる。
鳥栖のほうも、先制すれば相手が前がかりになる分、自分たちのストロングポイントを生かしやすくなるため、ここまで先制した試合では6勝0分1敗という高い勝率(0.857)を誇る。だが、逆に先制された試合では3戦全敗。そう考えると、先制点の行方が本当に大きな意味を持ってくる試合と言える。
したがって、どちらかが点を取るまでは非常に緊迫感のあるスリリングな戦いになり、一度スコアが動けば、激しく熱いオープンな攻防が繰り広げられるはず。先制点や勝敗がどちらに転んだとしても、本当に見応えのあるおもしろい試合になることだけは間違いない。

以上

2014.05.02 Reported by 前島芳雄
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