GW連戦3戦目、西京極に讃岐を迎え撃つ。前節、讃岐は横浜FCをホーム・丸亀に迎え0−1の惜敗。JFLから昇格し、J2で未勝利のままだ。だが京都もホーム初勝利はお預け状態が続く。勝利に飢えているチーム同士の対戦となる。
讃岐は前節、開始早々にクロスから決定機を演出。それを決められず逆に最終盤に失点を許し敗れた。ここまで2分8敗と苦しい状況が続く。得点数も10試合経過し6得点とリーグ最下位となる。こうしたことを踏まえつつだろうが、京都・バドゥ監督も「相手はアウェイということもあり、ディフェンシブにくるのでは」と口にしていた。ただ、讃岐は3バックを敷く、両サイドが戻れば5バックにもなる。ここをどう攻略するかがポイントになるだろう。
京都の前節は湘南戦で3失点となった。セットプレーから2点、流れから1点の3失点だったが、試合後に大黒将志が「内容はこちらが主導権を握っていたと思うし、悪くはなかったと思います」とコメントしたが、それに大いに賛同する。この試合を評価するなら三平和司の「勝負どころで決めてくる強さを感じた」、に尽きると思う。
湘南戦は、後半早々に失点し点差が開いたこともあるが、京都が相手陣内でサッカーを展開した。ここで一つだけ……、よく「相手が引いたから押し込む事ができた」という論評が出るが、別にそこは大きな問題では無いと思う。どちらかと言えば「どんな状況だろうが、押し込んだのだから得点を奪わないといけない」と考えた方が良い様に思う。状況はどうあれ、京都は押し込んだのだ。だから、そこに批判を出すのなら「押し込んだんだから点を取れよ!」ということである。「湘南が引いたから京都は攻めることができたんだ」と批評する気は全くないということだ。
その京都の攻撃だが、終盤にはバヤリッツァや酒井隆介がオーバーラップする場面もあり、攻撃がよく動いていた感がある。それまでにも三平の裏への動き出しから三平→大黒→三平で決定機、さらにその前にもロングボールから相手の跳ね返しのこぼれを横谷繁、三平が反応。横谷から大黒でフィニッシュまで持ち込んだ形もあった。
前々節の愛媛戦に比べると格段にシュートチャンスは作れていたと思う。ただ、陣形をしっかりと固定し京都を迎え撃った愛媛と、ボランチがボールに食らいついていった湘南とでは守り方が違うので簡単に比較はできない。そして今節も、讃岐がどう京都を封じようとするかで、試合はまた違うものになるだろう。それでも「京都は攻撃して点を獲る」ことは変わらない。
湘南戦の良い所を今節も持ち込みたいと考えるなら、縦へのスプリントは有効だと感じた。後半に1本、やや左サイドに位置した工藤浩平から、縦に走る京都の選手に縦パスが入り、トラップ1つで相手の背後に入りそうな場面があった。スペースを見つけ、そこに縦に走っていく。この動きが攻撃を活性化させる様な感じがした。それがゴールに近くなる走り出しならなお良いだろう。ボールサイドで縦に走るなら足下への縦パス、或いは、例えばFWに当てて、FWがバックヒールで味方の走り込むスペースへ、というのもイメージとして浮かぶ。有田光希などはこうした器用なプレーは得意中の得意ではないか。ボールと逆のサイドで縦へのスプリントが出れば、クロスを送ることになるだろう。
2列目、3列目は当たり前で、極端な話GKが後ろから走り込んできたらどうなるか。恐らくノーマークで入り込める。非現実的なアイデアではあるが、サプライズや相手に課題を投げつけるというなら、これくらいのイメージを持っても良いのではないか。
相手が強固な守備陣形をとり、それを動かすなら自分たちから動かないといけない。その時に、スペースに入り込んで行く縦の走り出しは貴重だろう。ポイントは選手がどれだけスペースを見つけられるか、パスの出し手もそこを感じられるか。さらに言えば、それを表現する為に、相手をボールに集中させて「ボール以外のことは観えなくなる」ボール運び&仕掛けが出来るか、ということである。そしてこれが、スペースを作るプレーとなる。
今度は逆に、相手がプレスをかけてくれば、そのプレスを空転させるボール運びが出来るかがポイントになる。相手のやろうとしていることを見抜く観察力が肝になるだろう。
工藤は湘南の敗戦で「危機感をもたないといけないと思います」と口にした。他の選手も同じ意識はあるだろう。それがゲームの内容、結果になることを願うばかりだ。
以上
2014.05.02 Reported by 武田賢宗
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