早いもので開幕から10試合が経過した。混戦J2で“湘南乃風”が予想以上の猛威を振るうなか、松本はここまで5勝2分3敗で4位につけている。開幕前から反町康治監督は「開幕10試合が終わった段階で上位争いをしていたい」と算盤を弾いていたが、その意味でこの結果は悪くないものに映る。事実、指揮官自身も「上々の滑り出しと言っていい」とある種の手ごたえは掴んでいる。
もちろん課題点もある。前節・富山戦は今季最も内容の伴わない試合となった。最下位だから与しやすいだろう、という慢心が同カテゴリーのチーム相手にあったとはさすがに思えないが、開始直後からエンジンのかかりが悪かった。0−0で折り返したものの、後半は苔口卓也、中島翔哉、白崎凌兵のトライアングルの躍動を抑えきれなかった。80分過ぎにようやく歯車が噛み合い出したものの、2−3での敗戦。犬飼智也は「自分のところでもっと良い対応が出来れば防げた失点だった。悔しいが試合は続くので、取り返したい」と唇を噛む。時間を戻すことは出来ないとはいえ悔いが残るからこそ、真価が問われるのは今節以降だ。この悔しさを次への糧にしたい。
対する愛媛の状況はどうか。10試合終了時点で、2勝4分4敗で18位。スタートダッシュが出来たとは言い難いが、2年目の指揮をとる石丸清隆監督の志向するサッカーに全くぶれはない。「昨季から引き続き、洗練されたモダンなサッカー。攻撃的で現実よりも理想に重きを置いている」とは反町監督の愛媛評だ。加藤大、東浩史、石井謙伍とチーム得点ランク上位者が揃ってチームを離れるなど昨季からレギュラーメンバーの半数が入れ替わっているなかで、ボールを繋いで崩すという志の高いスタイルに挑戦している点は見逃せない。開幕前のトレーニングマッチで対戦しており、「けちょんけちょんにやられた」(反町監督)。10試合中6試合が無得点と得点力に物足りなさはあるが、前線には原川力や堀米勇輝、表原玄太らポテンシャルを秘めた若手が揃っている。コンディション不良で試合から遠ざかっている西田剛の出場はまだ不確定ながら、ここ3試合勝ち星なしという状況からの脱出を目指し、松本へ決意を秘めて乗り込んでくることは間違いない。
試合展開は同じ3−4−2−1のフォーメーションとなるだけにミラーゲームとなる可能性が高い。ホーム側としては、どれだけ各選手が1対1や球際の守備で奮闘出来るかはカギとなりそう。一方で反町監督は「ミラーゲームでは我々は分が悪い」とあえて並びや選手構成を変更するなど、これまでとは違う形にすることに含みを持たせている。これは本音か、或いはメディアを使った情報戦か。その答えはキックオフの笛の音が鳴るまで分からない。
以上
2014.05.02 Reported by 多岐太宿
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